芥川慈郎
2023/04/04 03:34
青い空、輝く太陽、ぽかぽかお天気。絶好のピクニック日和。芝生のある公園で、散歩したり、軽く運動したり、ジローくんと過ごすのんびりした時間。
木の影に寄りかかって膝枕をしようとしたら「今日は俺と一緒に寝よ?」
答える前に腕を引かれて、「わっ」腕の中に閉じ込められていた。華奢なのに逞しい腕。心音が早くなる。
ジローくんの肩に頭を乗せて、柔らかい芝生の上にふたりで寝そべった。とても寝れないと思ったけど、ジローくんがうとうとしながら頭を撫でてくれて、気付けばわたしも眠っていた。
どれくらいだろう、微睡みから目覚めたわたしは目の前の彼とぱっちり目が合って、珍しいな、ジローくんが先に起きてるなんて…えっ?ハッと意識が覚醒する。
もしかして寝顔見られてた!?寝言言ってなかったかな…!
「お、起きてたの?」
「うん!可愛かったよー、えへへ」目を細められて胸がきゅうんとした。
「起きたら隣に好きな子が寝てるって、なんか、すっげーうれC…」
零れるように彼が笑って、おでこにキスを落とす。ちゅう、ちゅっ、耳や髪をくすぐるように撫でながら、鼻や、頬や、耳朶…。
「ジ、ジローくん…」
わたしはいっぱいいっぱいになって彼の胸を押したけど、逆にその手を捕まえられて。
「なあに?照れてんの?マジマジかわE」
はむ、ちゅう、唇をふにふに食まれて、泣きそうでぎゅうと目を瞑ると、舌でちろりと舐められる。
わたし、わたしこんな男らしいジローくん知らない。
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