手つなぎ隊


ど、どうも。
こんにちは私、桜井あまねって言います。

えと、一応三橋くんの…彼女、です。

この間頑張って告白したら三橋くん、ビクビクしながらも。

「オ、オレでよければ、お、お願いっ、します。」

嬉しすぎて思わず三橋くんに抱きついたらウヒッ!?とか言いながらもそのまま受け入れてくれた。ただ単に、動けなかっただけかもしれないけれど。

あれから何もない。

ただ…。

あるとすれば。
一緒に登下校をするだけで何気なく。
 
本当に何気なく、手とかを繋ごうと思っていたら、三橋くんに物凄い勢いでかわされてしまった。


この日から私は、手を繋いで帰ろうと努力を重ねたのでした…。


………。


「こんなの…絶対ムリに決まってるー!」


手を繋ごうとすると、ことごとく三橋くんに打ち砕かれる。


「三橋くんは私の事。嫌いなの…?」

とうとう、ポロポロと泣き出してしまう私。

三橋くんはその事に驚いたのか、オロオロしだした。
「ど、どうした、のっ!?
あまねっちゃん」

「三橋くんが…。」

「オ、オレが?」

「手繋いでくれないの!」

うわああん!と泣く私にキョトンとしだす三橋くん。
「あまねちゃん、手、繋ぎたかった、の?」

「…うん」

「言ってくれれば、良かった、のに」

「え。」

「はい。」

おずおずと差し出された手を繋ぐ…嬉しい。



(どーして手、繋いでくれなかったの?)
(ウヒッ。あまねちゃん、怖かった、から。)
(あぁ、オーラが出てたからなのね…。)

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