序章

「オレさー…今日ポッキー持ってきたんだ!」

じゃーん。と自慢気にポッキーを見せびらかす田島くん。

「えー、本当!?いいなー田島くん、私にもちょーだい」

甘いものに目がない私は田島くん頂戴頂戴とおねだりする。

「オ、オレも、欲しい、なっ」
 
三橋くんも私と同じ理由なのか分からないが、目を爛々と輝かせながら頂戴と言った。
 
田島、三橋以外の野球部メンバーは嫌な予感がすると察した。

「ポッキーゲームしようぜっ!」
 
「却下に決まってんだろ、アホか!?」
 
みんな同じように突っ込みを入れている。おおう、見事なシンクロだ。
 
「えー、いいじゃーん」
 
田島くんなんでそんなしょんぼりするの!?三橋くんはポッキー食べられなくて泣きそうになってるし…。
 
ポッキーは食べたいがポッキーゲームはちょっと、ねえ?
 
「ヤろうよ!ポッキーゲーム!!楽しいよきっと!」
 
…なんか変なコトバを聞いたような…?まぁいっか! 
 
「三橋くん、そんなにポッキー好きなんだ?」
 
「オ、オレ、ポッキー好きだよ!」
 
「そっか。あたしも好きだよ、ポッキー。」
 
ポッキーって聞いたとたんパッて明るく笑っちゃって可愛いな、三橋くん。
 
「ポッキーゲーム、やる?」
 
え、いいの!?ってみんな驚いた顔しちゃってるよ…あたしはビクビクしながらも「別に…いいけど?」と言った。
 
心なしかみんなの顔が赤いけど、大丈夫かな…。
 
「やらないの?ポッキーゲーム…」
 
「お、おい桜井、いいのか?もしかしたら…その、ちゅうしちゃうかもしれないんだぞ?」
 
「え、うーん…でも野球部の人達なら別にヘーキだよ?」
 
「っ!そっそうか(上目使い、可愛い)」
 
 
うーん…泉くん顔赤かったけど、どうしたのかな?
 
あまねちゃんは全く気付いていないようです。
 
 
「じゃあ、クジ作ったからせーので引いてな!」
 
いつの間に作ったのか分からないが田島くんから差し出されたクジを受け取った。
 
 
「…いくぞっ!せーのっ」 
 
 

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