「あーあ。寒いなー。こんな時は、人の温もりが欲しいなぁー。ねぇ？孝介」
　
「ふざけんな。なんでオレがあまねと手繋がなきゃなんねぇんだよ！」
　
「いいじゃーん、けち。…あーあ、恋する乙女は人の温もりに飢えると、他の人に温もりを求めようとするんだよー？」
　
「恋する乙女って誰だよ？ってか、オレ以外のヤツにあまねを渡すわけねぇだろ？」
　
「恋する乙女はあたしに決まってるでしょ…って孝介？今、なんて言った？」
　
「バーカって言ったんだよ！」
　
「本当にー？」
　
「お前が他の男のところに行きそうになったら、取り戻しに行ってやるよってことだよ。言わせんなよ恥ずかしい」
　
「えへへー♪孝介、だーいすきっ！！」
　
不器用な彼。
　
（と、言うわけで、ぎゅってして！）
（な、なんで、オレがやんなきゃいけねぇんだ！）
（えー…じゃあ浮気する）
（…しかたねぇなぁ。ほらっ）
　
ギュ―っ！！