涙に濡れた横顔
あれから田島くんはずっと不機嫌だった。心なしか目も合わせてくれない気がする。
もしかして私の事嫌いになったのかな
「田島くー…。」
「ごめんかよオレ用があるから」
なんで私を避けているんだろう。話し掛けても何かしら理由をつけて逃げられてしまう。
「おっすかよ！」
「私何かしたのかな……」
「ど、したのっかよっちゃん」
ポロポロと涙を流してしまう私に、オロオロし出す２人。あぁ、情けないなぁ。
泣いている所見せるなんて
「…田島呼んでくる」
「え、ちょっ泉っくん」
何を思ったのか泉くんは教室から飛び出した。
「かよっちゃん泣かない、で！」
「ひっく…うんっ。ありがと、三橋く、ん。」
「かよ」
「っ田島、くん」
いつの間に来たのだろう、全然気付かなかった。
「かよ、ごめんなっ今まで避けてて…。」
「べ、別に気にしてないし！」
「…その涙は？」
「田島くんにしつこくされなくてその…嬉しなって思ってて……」
「オレかよのことが好きだ。」
「…っ！！」
「返事は？」
「…私も、好き…」
(どうして避けてたの？)
(ずっと一緒にいると変な気分になるから)
(！？)
(男は狼…。)
(ど、したの？泉くん？)
(なんでもない)
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