無邪気な横顔


「かよ、好きだ」

「いやあああ!来ないでぇぇ」

今現在私、かよは田島くんに追いかけられてます。どうしてこうなっているのか分かりません。誰か。


「ヘルプミーィィ!」



大声で助けを呼んでも日常の風景と化した追いかけっこを助けてくれる人はいない。誰か助けてよ。


そういう思いを込めて皆を見るがいや、小さい子を見るような生暖かい視線を送ってニマニマしている。
くそう。誰も暖かい手を差し伸べてくれる人はいないのか。



「田島、かよが嫌がってんだろ。そろそろ離してやれ」

田島くんに捕獲されて、ジタバタしている私に救いの手が!


…ん?いや、待てよ。

「泉くん?もしかしてひとしきり笑った後で助けに来てくれた?」
「ああ。そうだけど何か?」

ケロリとした顔で言われたら何も言えないじゃない。


ぐいっ。


「ぎゃあああ」




田島くんから離れられるかと思ったらまた、抱きしめられた。



「かよはおれのだからダメー」
「え、えぇ〜///」



(そんなに笑顔で笑わないでくれる。照れるんだけど)
(えー。いいじゃん)


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