君に捧ぐ | ナノ
屋上で吠える

ふぅー…!

空もすっごい晴れてるし…

久々に屋上に行こっかな♪


「おー、やっぱ気持ちいーな♪よーしっここはババーン!!と叫んでみるかぁ!!」


すっきりするかもだし。ここは景気付けに一発!
胸一杯に大きく息を吸う。



「私こずえはある人にフラれてしまいました!これからは、新しい恋に向かって頑張ります!!」


なんだかスッキリした。…あ、なんか眠くなって来た…かも……。



うーん……授業サボっちゃおうかな

天気も良いし寝ちゃおうかな。昨日なんだかんだで眠れなかったし。

「………………」



一つの黒い影が青井の姿をジーっと見つめているとも知らずに…。



「…いっ……おいっ…きろ…起きろ!こずえ!」


人がすやすやと寝息を立てていると頭上から怒鳴り声が聞こえた。誰よ私の睡眠の邪魔をするのは



「なんなの!?」

まだ覚醒もしてないのに矢継ぎ早にまくし立ててくる泉くん。あああちょっと頭がぐわんぐわんする。脳が揺れるから揺すらないでよ。

「教室に戻るぞ!」
「なんで」
「いいからとっとと来い」



頭にいっぱい¨?¨を出しながら教室に向かうと黒板にはでかでかとカラフルな色で男女逆転祭と書いてあった。





「へーえ…。(男女が一人ずつクルッて回るのかー)」
「それバク転。」

……鋭いツッコミをありがとう。



「そーじゃなくて!男が女の格好、女が男の格好をするんだよ」
「ほへー…面白そうだねー」


あ、男子の皆うなだれてるよ…相当嫌なんだ…。



「でっしょー。面白そうなのに男子はあんま乗り気じゃないみたいなんだよね!だからこずえが頼んでよ、ね?」


いつの間にこっちに来たの?ともちゃん。全然気付かなかったんだけど。


「だって何て言えば良いか分からないよ」
「大丈夫大丈夫お願いって頼むだけで良いから」
「えー…お願いします」

とりあえずともちゃんに言われた言葉をそのまま言ってみた。本当にこれで良いのかな? 
 
「お願いされる!」
「んもー!あたしじゃイヤだとか言いながらこずえが頼んだら即答でOKってやんなっちゃうな」
「あははっ…」


肘で突っついて来るともちゃん地味に痛いです。



「ま、いいや。早速試着でもしよっか」


切り替え、はやっ。ていうか最初っからやるつもりで服持って来てるし…



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