君に捧ぐ | ナノ
強がる

昨日は思いっきり泣いたし、何もなかったように振る舞わなくちゃ。何事も切り替えが大事。
 
私は教室へと歩を進める。


*****
 
 
あれ。三橋くんと浜ちゃん…それに田島くんがいる…。


まだ少し気まずいけどいつも通りにしてよう。じゃないと心配かけちゃうしね。



「よし、ファイトーおー!」

自分を応援するようにドアの前で気合いを入れる。
 
 
(私はやれば出来る子。頑張れ私)
 
 
ガラッ


「おーこずえじゃねぇか。今日はいつもより遅せぇじゃん」

「おっおは、よう!!こずえ、ちゃん!!」

 

私の存在に気付いた浜ちゃん達が挨拶をした。
 
よし。笑顔、笑顔。


「うん。おはよう。って別にいいじゃん今日ぐらい遅れたって。まだ時間あるだからさー。」

「まっそうだけどな…あれ?田島、"はよー"って言わねぇの?」

いつもなら一番にするのになぁ等と首を捻って浜田は話している。


「別に…」

素っ気ない態度で答える田島くんに耐えきれなくなってわざと明るい声で喋り出す。


「えっと…あれだよ。今日朝に会ったからさー。もういいかなーってね!!」

「そうか?」

怪しい…。そんな風な顔で見てくる浜ちゃんに明るく振る舞う。

 
 
「うん。そうそう!」

あ…やばい、立ち直れたと思ってたのに、なんかまた…泣きそう―…



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