:: リーマンパロSS 2
2019.11.29 (Fri) 21:49

・ゆうがた

湊「はい、お見積りは後日お送りしますので。本日はお忙しい中ありがとうございました。いえいえ、とんでもありません。また何かありましたら私までご連絡下さい。はい、失礼致します」

ピッ

湊「ふー、時間通り。会社戻って日報書いて…見積もりは来週でいいか。立花の入力も確認しとかないと…あいつちょいちょいミスるからな(^^;)」

ーーー

湊「課長、戻りました。T社から0025A(品名)の追加です」

課長「おお、追加か! いやー、お前は受注取るために生まれてきたような奴だな」

湊「んなことないでしょ、他にもいろいろやってますってば。あれ、立花は?」

課長「あぁ、俺のお使いだ。客先からのクレーム品を品質部門まで届けさせに」

湊「あいつ方向音痴ってわけじゃないけど、大丈夫ですかね」

課長「まぁ…届けるだけなら大丈夫だろ。壊したりはしないだろうし」

佳「Hello, Charles! What's up? Did you break up? HAHAHA!」

課長「おい成島!電話!静かに!!!(怒)」

佳「課長のがうっさいですって。Oh, sorry. Yes, my boss, bald(小声)」

湊「(あいつ今ハゲっつったな)」

零「課長!戻りましたー!」

課長「お、おう、立花お帰り。駆け込んでこなくていいぞ、事務所だからな」

零「すいません!! 湊先輩、外回りお疲れ様っす! 客先の現品、品質担当者に渡してきました!」

湊「クレームってS社のだろ? 担当者は…Fさんか?」

零「はい! 対策書は来週末までに課長宛でメールするそうです!」

湊「そっか、お疲れ。じゃ、俺が行く前に頼んだ入力作業だけ確認するか」

零「お願いします!」

佳「課長ぉ、チャールズ彼女に振られたから注文する気出ないって」

課長「知らんわ!(怒) そこを何とかして取ってくるのが営業の仕事だろ、いっそお前が彼女になってやれ」

佳「えームリ、あいつ三食マックで120キロくらいあるし」

課長「お前ちょうどいいじゃん(´・ω・`)」

佳「あんだと?(怒)」

湊「ルシ、上司!だから!;」

prrrr(内線)

零「はい、営業です! はい、はい…先輩! 人事部の守山先輩からです!」

湊「守山? もしもし〜」

凌『相変わらず立花の声量はすごいな』

湊「あー、でかいよなすまん。んで?」

凌『お前含め、先週の出張報告書が滞っているんだが』

湊「えー!俺も立花もちゃんと出してるぞ!……ってことは!」

ばさっ

湊「あーやっぱり! 課長!」

課長「あ、わり」

湊「立花!判子出せ、そこの引き出し!」

零「うっす!失礼しまっす!」

課長「ちょっとぉ!;」

湊「ちょっとじゃないですよちゃんと回覧してくんないからでしょ! …ってわけだ、今日中にはたぶん回る」

凌『了解した』

ガチャ

湊「んん? あいつ人事部だよな? 出張関係って総務管轄じゃね?」

佳「おんなじようなもんじゃん、人事って部ってほど人いないし」


・よる

湊「じゃ、お先失礼しまーす」

零「お疲れっす!」

湊「お前もそこそこで帰っていいぞ、水川くん待ってんじゃないか?」

零「あざっす。今日は薫もちょっと分析かかるらしいんで、メール何件か返してから帰ります!」

湊「そっか、わかった。課長もお疲れ様です」

課長「おー、お疲れ」

ーーー

湊「ただいまー(^^)」

遥「(。-ω-)zzz」

湊「ありゃ、こたつで寝てるし」

遥「すう……」

湊「ご飯作っちゃうか」

遥「んん………」

トントン
ジューッ

湊「じゃーん、シャンパン! へへ、ちょっとお高かったけど平気平気、もうすぐボーナスだし」

湊「ほーら起きなよ、お仕事頑張りすぎだぞ」

ゆさゆさ

遥「ん……? 帰ってたのか」

湊「定時って約束したじゃん、ご飯できてるぞ」

遥「たべる…」

湊「おいでおいで。照焼きチキン! 鯵の南蛮漬けとシーザーサラダも! シャンパンで乾杯しよ(^^)」

ポンッ
シュワシュワ…

遥「シャンパン…(くんくん)」

湊「度数はちょっと高いけど、爽やかで飲みやすいと思うよ」

遥「!…お、かえり…///」

湊「え? ああそっか、寝てたから言えなかったよな。ただいま(^^)」

遥「…頂きます///」

湊「ん? どしたの、いつもは言わないじゃん。お帰りも珍しいけど」

遥「昼の、ワイドショーで…」

湊「遥、ワイドショーとか見るんだ(笑)」

遥「少しでも会話を増やす努力を…お互いにしろって」

湊「それ、もしかしなくても夫婦円満の秘訣とかじゃ?」

遥「う………///」

湊「もー!ツンデレのツンどこ行っちゃったの!デレデレじゃん!かわいいけど!」

遥「(ぷいっ)」

湊「…ありがと。指輪もずっとつけてくれてるし、掃除も洗濯も俺よりちゃんとやってくれてるし…十分だよ。俺は何も言うことなんかない。あ、会話したくないって意味じゃないからな。ここにいてくれればそれ以上は何も望まないってこと」

遥「お前の金を、散々浪費してもか」

湊「遥お金使うとこないじゃん、俺が服買ってもイヤイヤってするのに」

遥「…ここで、浮気して、ても…?」

湊「そんな器用なことできる性格じゃないのわかってるよ、何年一緒だと思う?」

遥「………」

湊「その指輪はさ、これからどんなことがあっても、俺や遥がどうなっても、そばにいたいよって証だろ? 遥は俺に遠慮してるのかもしれないけど、受け取った以上は受け取った時のまま、生意気でプンスカしてツンツンしてる遥でいてよ。俺はそのままで十分好きだよ」

遥「……うるさい///(ぐびっ)」

湊「はは、そうそう。ってえ! ちょ、乾杯しようって言ったのに! もー(^^)」

遥「…もう少し休んだら、お前の会社の隣の、研究所……就活、もう一回やる、から…」

湊「うん。そしたら一緒に帰れるし、お昼も食べられるな。待ってる。でも急がなくていいよ、帰ってきた時に顔が見られるのも嬉しいからさ」

遥「ふん……///」

湊「あれ、顔赤いぞ? もう酔っちゃったのかなぁ〜」

遥「酔ってない( ` ´)」

湊「この前もかわいかったな、『ちゅー、する…』って抱きついてきたと思ったら俺の左手取って指輪にチュッて…」

遥「そんなわけない(怒)」

湊「わかった、今度は動画で録っとく。ほら、冷める前に食べよ? 改めて、かんぱーい。はるちゃん大好き(^^)」

遥「(……俺、も…///)」


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