:: 初夏ろぐ
2018.05.16 (Wed) 22:52

・怪談

『×月×日放送!本当にあった怖い話スペシャル』

湊「夏になると必ずやるよな、こういう番組」

遥「なんで夏なんだ」

湊「ひやっとして少しでも涼しくなろう!みたいな感じ?冬だとガチっぽくて怖いじゃん」

遥「そんなの夏でもこわ…」

湊「(^q^)ニヤニヤ」

遥「ち、ちがっ…別に怖くは…」

湊「へーえ?昔、中学の修学旅行でみんなで怪談してた時も布団潜ってプルプルしてたのに?」

遥「してない!( `Д´)」

湊「夜中に外のトイレ行けなくて泣きそうになってなかったっけ?」

遥「…なってない」

湊「あーもう、そんなしょげた顔するなよ。かわいかったって。ね?」

ぎゅっ

遥「うるさい!///」

佳「じゃあ、そんな遥ちゃんにひとつ小咄をしようじゃない」

遥「!?」

湊「こっわ!ルシいつの間にいた?」

佳「怖いもクソもないわよ最初からいたしあんたが呼んだんだろうが!」

湊「あ、そうだそうだ。大根恵んでくれる代わりに大根料理で返せって言ってたっけ。作りおきできるやつ適当にタッパーに詰めればいいな?」

佳「うん、うまいやつね。…さてさて、昨夜のことよ。あたしはふと、夜中に目が覚めたの」

遥「……………;」

湊「それで?」

佳「基本的に朝まで爆睡なんだけど、どうやら壁から物音がするわけよ」

湊「ほほう」

遥「……;」

佳「こんな夜中に?と思ったら……突然物凄い水音が!」

遥「(/Д\)」

湊「…守山がトイレ行っただけじゃね?」

佳「あたしもそう思って寝た。おわり」

遥「………(´・ω・)」


・前菜は冷製

ガチャ
バタン

遥「(あつい……)」

遥「(気温はそうでもないが…歩いて帰ってくると暑い。シャワー浴びる…)」

てくてく

遥「(どうせあいつもいない。着替え取りに行くのも面倒だ…そのまま入るか)」

ガチャ
シャーッ

遥「ふう…」

遥「(さっぱりした…)」

ふきふき

遥「着替え…」

てくてく

遥「(下着はともかく、楽な服……あいつのでいいか)」

遥「(適当なTシャツ…)」

ガラッ

遥「……よし」

遥「(ソファで寝るか…)」

遥「(。-ω-)zzz…」

〜〜〜

湊「はー、夕方はだいぶ涼しいな。ってかまだ長袖でもいいくらいだし。遥ー?」

ガチャ

湊「Σ」

遥「んん…」

湊「?」

遥「(。-ω-)zzz…」

湊「もしや…」

ぺらっ

湊「あーやっぱり俺の服じゃん。シャワー浴びて着替えたのか?お昼寝ブランケットかけて寝ちゃって…やれやれ」

湊「ゆるい服がいいからって俺の服片っ端から寝巻きにするからなぁ、うーん。嬉しいのか悲しいのか…」

ぺらっ

湊「Σぶっふぉ!またぱんつだけで寝てるぅ!腹冷やしても知らないぞ」

遥「すー…」

湊「(恋人だし、信用されてるのはわかるんだけど…油断しすぎだよなぁ)」

湊「平日はえっち禁止って言う割に、こういうとこは抜けてるんだよな。かわいいけど」

湊「さーて、欲求は別のことで昇華しなきゃな。ご飯ご飯」

〜〜〜

湊「はるかー、ご飯できたからそろそろ起きたら?ししゃも焼いたし、じゃがいもの鶏そぼろ煮作ったよ(^^)」

遥「ん……」

むくり

遥「(……また、か)」

湊「ほら、早くおいで。いつまでもそうやってると襲っちゃうぞ」

遥「(少しくらい、許してるって…気づけ、馬鹿…///)」


・よりおいしく頂けます

遥「…冷やし中華」

湊「んえ?」

遥「冷やし中華…」

湊「食べたい…の?」

遥「ん」

湊「えぇ。でも中華めんというか、生麺買ってこないとないよ?」

遥「買ってこい」

湊「やだよ暑いし(^^;)」

遥「…冷やし中華…」

湊「ハムも切らしてるし。ね、明日にしよ?」

遥「冷やし…」

湊「ちゃんと明日買ってきてあげるから。卵もきゅうりもハムもトマトもわかめも!乗せるから、ね?」

遥「…………」

湊「(どうにか折れてくれたか…)じゃ、夕飯の支度するね」

遥「………」

てくてく
ぽすっ

湊「Σ」

遥「冷やし、中華……」

すりすり

湊「ぐっ……いや、でも今日はかぼちゃを煮…」

遥「………」

湊「…………」

遥「……」

湊「………あーもうわかったよ!買ってくればいいんだろスープ付き生麺とハム!」

遥「…怒るのか」

湊「怒るよそりゃ!かわいいけど怒るよ!買いに行くのは俺なんだろ!」

遥「……いい。いらない」

湊「えっ…なんだよ急に。あんなに食べたいって言ってたのに」

遥「怒るなら…いらない。かぼちゃでいい…」

湊「うぐ……」

湊「……わかった。ごめん。俺もちょっと気が立ってた」

遥「……」

湊「…冷やし中華、おいしいお店あるんだけど」

遥「!」

湊「どうせ外出るなら、もう少し経って涼しくなってから…行く?奢るよ」

遥「……それで我慢してやる」

湊「はいはい。じゃ、それまでどうしてよっか」

遥「……」

湊「すりすりしてくれたし、すりすりし返しても文句はないよな?」

遥「…暑い///」

湊「扇風機の前に行こ。冷たいもの食べるんだしあったまってもいいじゃん」

遥「なんだそれ…///」


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