:: 四字熟語ろぐ 2018.04.21 (Sat) 22:58 ・ゆいいつむに 湊「じゃーん!菜の花のお浸しだよ(^^)」 遥「(-_-)」 湊「ちょ、そんな顔するなって。旬のものは食べたほうがいいぞ。ほら、アスパラも。アスパラベーコン好きだろ?」 遥「(もぐもぐ)」 テレビ『春と言えば出会いのシーズン!今年の恋の訪れを街頭調査しました!』 JK『同じクラスの男子でー、こっちは友達だと思ってたんですけどなんか告られて、裏切られたわーみたいな(笑)』 JK『あるあるー!友達は友達としか思えないっていうか』 湊「あー、女性ってそうらしいな。友達の延長で恋人になるんじゃなくて、そもそも友達の時点で範疇外っていう。いい人止まりどころかいい人はいい人で終わるんだよなぁ(^^;)」 遥「ふうん…」 湊「…遥は平気だった?」 遥「何が」 湊「だって、俺のこと友達だって思ってたんだろ?好きって言われて、裏切られた気分にならなかった?」 遥「………」 湊「えっなにこわい沈黙やめて」 遥「そう……かもしれない」 湊「ええぇやめてやめて泣いちゃう(´;ω;`)」 遥「お前が訊いてきたんだろ(-_-)」 湊「じゃあやめる!わかった!もういい!(´;ω;`)」 遥「(でも……)」 〜〜〜 佳「でも?」 遥「それだけじゃなかった」 佳「裏切られたわちくしょーこいつ!って腹立っただけじゃなかったの?」 遥「腹は…立たなかった」 佳「びっくりした?」 遥「ん」 佳「ふむふむ。それで?」 遥「安心……?した」 佳「え!?ほっとしたの?なんでっ?」 遥「…あいつに、もっと大事な人間がいるほうが…嫌だった」 佳「!」 遥「そもそも…友達自体、あいつしかいなかった。だから…」 佳「遥ちゃんのフォルダでは『友達』じゃなくて、小宮は最初から『小宮』だったのかもね(^^)」 遥「…かもしれない」 佳「うんうん(^^)」 【この世でただ一つしかないこと。 他に同類のものがなく、その一つ以外並ぶものがないこと。】 ・あいきゅうおくう 湊「さぁて掃除するぞ!」 湊「珍しくバイトもないし、休日フル活用で家事やらないとな(`・ω・)」 湊「まずはハタキかけて…掃除機とクイックルワイパーするか」 湊「いや、その前にラックの整理しとくか。ここもいろんな本溜まってきてるし」 がさがさ 湊「この辺の文庫は部屋に移しとこ。こっちは遥の学用品…」 湊「お、このシャーペンいいな。あんまり細いペン好きじゃなかったけど良さげだし。色違いで買おうかな」 がさがさ 湊「参考書はまとめてこっちに置いて…俺はルーズリーフ派だけど遥はずっとノート派なんだよな。うーん、いつ見てもきれいな字。このウナギと巻き貝みたいな記号なんだ?」 湊「よっし、だいたい整理できたか。あっ、洗濯機先に回しといたほうがいいよな」 てくてく 湊「せっかくだしシーツは洗いたい。枕カバーも。とりあえず遥のやつ…」 くんくん 湊「ぅああいい匂いする。シャンプーだけじゃない髪の匂い。なんかもったいないな洗うの。俺のを洗濯してすり替えていいかな…」 湊「シーツ…あっやばい興奮してきた。だめだ、土日の昼間からみっともないところを見せるわけにいかない。夜まで待て」 湊「でもちょっとだけ…」 くんかくんか 湊「ふおぉお、危険な香りがする。早いとこ洗濯機に放り込まねば」 ぽいっ 湊「よし。…ん、冬用コートクリーニングに出してあげようかな。夏は別だけど、遥ってシーズン中はずっと同じ上着着てるんだよな…」 湊「ということはぁ!!」 くんかくんか 湊「ですよね!うん、満足した。後で出しにいこ」 湊「じゃ、改めて掃除するか」 〜〜〜 湊「完了ー。お昼も作ったし完璧だ」 湊「俺の部屋のシーツは明日にしようかな。ふふ、今夜が楽しみだ」 がちゃっ 湊「ほら、起きて?」 遥「んん……」 湊「もう昼だよ。休みだからって寝たきりはよくないぞー」 遥「すぅ……(。-ω-)」 湊「もー。俺まで寝たくなっちゃうじゃん」 ごろんっ ぎゅっ 遥「ん……(-""- )」 湊「へへ…(^p^)」 湊「(俺は何だって好きだよ。遥が使うものも、見るものも、纏うものも)」 湊「(いや、数学だけは嫌いだけど;…)」 ちゅっ 湊「だーいすき。ねっ?」 【その人を愛するあまり、その人に関わるもの全て、その人の家の屋根に止まっている烏さえも愛おしくなるということ。】 ・あいえんきえん 湊「じゃーん!またまた出ましたアルバム!なんかこう、定期的に見たくなるんだよねー中高の写真って(^^)」 遥「また引っ張り出してきたのか…(-_-)」 湊「遥って卒アルも結局ろくに見ずにしまいこんでたよな。アルバム嫌い?」 遥「振り返るようなものなんかない」 湊「お、おお、前だけ見るのな、かっこいい(・ω・;)」 遥「別にそういう意味じゃない。…おい。なんだこれ( `д´)」 湊「え?だってこれは俺の個人的なアルバムだし。かわいい遥が盛り沢山(´ω`*)」 遥「隠し撮りだろ…」 湊「な、何枚かはね( ´∀`;) ほら、中学の…一年かな。クラス対抗の合唱コンクールでピアノ習ってる人がいなくて、遥が弾いてくれたんだよな」 遥「歌わないで済むなら楽だった」 湊「いやー、普通はそっちのほうがプレッシャーかかって嫌じゃん?まぁ、この頃の遥は結構度胸あったよな、先生に喧嘩売ったりさ」 遥「今だってある(怒)」 湊「今はちょっと丸くなったよ、かわいくなったし。……不思議だよな」 遥「何が」 湊「遥はもともと学区外から来てたじゃん?でもそうでなかったら、たぶんずっと会わないままだったんじゃないかな、俺と」 遥「……」 湊「俺は遥がいるから高校も緑蘭選んだわけで、会ってなかったらバレー部の友達とかとそこそこの高校行ってたと思うんだよな。今でさえ大学まで受かったのは奇跡に近いし、間違っても進学校は選ばなかった。ま、家自体は近所だからもしかしたらどっかですれ違ってたかもしれないけど」 遥「…何が言いたい」 湊「ん?出会ったのも恋人になったのも、運命だなーって(´ω`)」 遥「そんなのあるわけない」 湊「そっかぁー?俺は信じるけどな」 遥「証拠なんかないだろ」 湊「証拠?今こうやって二人で暮らして寄り添ってアルバム懐かしんでるのは証拠にならない?」 遥「……」 湊「俺はね。友情と愛情を抜きにしても、遥に会えてよかったって思ったよ、中学の頃に。だらしなくしてると容赦なくひっぱたいてきて、下らない喧嘩にも付き合ってくれて、スパルタだけど勉強も教えてくれて、弱いところも時々見せてくれて…俺にとってこんなに素敵な人間はいないと思った」 遥「も、ういい…っ///」 湊「なんで?聞いてよ(笑)」 遥「聞きたくない!///」 湊「ふふ」 ぎゅっ 遥「……運命、とか…」 湊「ん?」 遥「…そんな安っぽい言葉は…嫌いだ…」 湊「じゃあ遥語では何て言うんだ?」 遥「……知るか…///」 湊「ふーん? 思い付いたら、いつか教えて」 【不思議なめぐり合わせの縁。人と人とが互いに気心が合うかどうかは、みな因縁という不思議な力によるものであるということ。】 *** ウナギ→∫ 巻き貝→ξ ↑main ×
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