:: パロディ三編
2017.11.11 (Sat) 00:13

・特殊な世界観の湊遥(´・ω・)


・スパイ×警察

カタカタ…
ピピッ

湊「(よし、ロックは解除した。あとはこのUSBにデータを落とし込んで…)」

ガチャッ!

湊「ん、明るっ……」

遥「動くな」

カチッ

遥「両手を挙げて跪け。五秒以内だ」

湊「…はいはい」

すとん

湊「これでいい?」

遥「よくない。目的と素性を明かしてもらう」

湊「うーん、それは難しいかな」

遥「っ……」

ぐっ

湊「痛い痛い。拳銃そんなめり込ませなくても」

遥「うるさい!死にたくなかったらさっさと答えろ」

湊「仕方ないな。じゃあ取引してくれる?」

遥「知るか。自分の立場を考えろ」

湊「全部喋ったあげくにズドンっていうのは嫌じゃん?だからさ、その銃とりあえず下ろしてよ」

遥「嫌に決まってる」

湊「そう。なら俺は喋らないよ」

ごろんっ

遥「寝るなっ」

湊「殺したかったらやれば?もう金にも興味ないし、そろそろ潮時かなって思ってたからちょうどいい」

遥「お前をこれから然るべき所に取り立てる」

湊「……ふふ」

遥「っ、何がおかし……い"っ…」

ぐいっ

遥「は、なせ……っやめ…」

カチッ

遥「!」

湊「お巡りさんが拳銃怖がってちゃ世話ないな」

遥「かえせ…」

湊「あれ、元気なくなってきたよ?さっきの威勢はどうしたのかな?」

遥「か、返せっ…それっ…」

湊「体震えてるよ?かわいいね」

遥「こんなことして…ただで済むと思っ…」

パリーンッ

遥「!?」

佳「来たわよ小宮!ったく、世話焼ける…」

湊「おう、お疲れ。あ、催涙弾いらねーよ、もう泣いてるし(笑)」

佳「はぁ?ほら、さっさとずらかるわよ。データ持って」

湊「了解。………」

遥「お前…お前たち、は……必ず、捕まえてやるっ…」

カチッ

遥「(びくっ)」

ちゅっ

遥「っ、なにしてっ…」

湊「うん。…約束して。どこまでも追いかけてくれるって」

佳「ちっ、追っ手が来たわ!あたしはもう行くわよ!」

遥「ふざけるなっ!お前なんかっ…」

湊「待ってるよ。かわいいお巡りさん」

ぐんっ

遥「(っ、風圧が…っ)」

遥「今度は絶対に…捕まえてやる……っ」


湊「…参ったな。欲しいもの、できちゃった」



・将校×遊廓手伝い

〜♪

湊「やれやれ…」

湊「(上官命令とかって連れてこられたけど、あんまり好きじゃないんだよなーこういうとこ)」

女将「お食事も済みましたし、お部屋にご案内しますわ。今宵は別嬪が揃っておりますから、お楽しみ下さいませ」

湊「はぁ…」

湊「まぁ…とりあえず選ばせてもらえますか?」

女将「もちろんですわ。さぁさ、ひとりでも二人でもお好きなだけどうぞ」

湊「(そんなにいらねーよ)」

てくてく…

遥「(どてっ)」

女将「まぁ!まったく、洗濯もろくにできないんだからこの子は…」

遥「……すみません」

女将「謝るだけなら誰でもできるわ!さっさと持って行きなさいな!」

湊「…あの」

女将「え?あぁ、ごめんなさいまし。丁稚奉公といっても仕方なく引き取った子でしてね、本当に不器用で…」

湊「この子はだめなんですか?」

遥「えっ…」

女将「!いいえ…?でも…少々お値は張りますことよ?」

湊「構いません(どうせ税金だし)」

遥「や、やだ…」

女将「身仕度を整えて参りますから、こちらでお待ち頂けます?」

遥「嫌だっ、俺は…」

女将「静かにおし!」

湊「このままでいいです。時間が惜しいので」

女将「そ、そう…ですの?では…」

〜〜〜

湊「…(ちらっ)」

遥「……ぅ…っ…」

湊「(うーむ…ちょっと強引すぎたか)」

湊「布団の上で泣いてないで、こっちにおいで」

遥「……」

湊「大丈夫だよ。何もしないから」

遥「ぇ……」

湊「性別くらいわかってるし。別にそれ目的で来た訳じゃないんだ、時間潰したいだけ」

遥「……(とてとて)」

湊「まぁ…顔はちょっと好みだけど。取って食うようなことしないから、そんなに怖がらないで?な?」

遥「……別に、こわがってない」

湊「はいはい。…よし、花札しよう。知ってるか?こうやって絵柄を合わせて…」

遥「(へんな、やつ…)」

〜〜〜

湊「はは、強いなぁ!負けちゃったよ」

遥「……ほんとに、しないのか」

湊「ん…?したいの?」

遥「嫌だっ」

湊「じゃあいいよ。…っと、もう遅い時間だな。一緒に寝ようか」

遥「Σ」

湊「違うって。ほんと…寝るだけだから。布団ひとつしかないし」

もぞもぞ
ぎゅっ

遥「っ…」

湊「あったかいな。ふふ」

遥「(あったかい……)」

湊「今度、また来るよ」

湊「(たっくさんのお金を女将に押し付けるために、な)」


・人間×天使

ばさばさっ

湊「っぐぇ!いってぇー、なんか落ちてきた…?」

遥「( ω-、)」

湊「ラピュタ!?じゃないっ、羽根……?映画の撮影か?」

ぐい

遥「いたっ…」

湊「ごごごめん!…えっ?え!?本物っ?」

遥「Σ!に、にんげん……」

ばささっ

遥「っ……」

湊「危ない!てか羽根千切れかけてるじゃん!えっ、まさか俺が引っ張ったからっ…」

遥「ちがう…黒い、鳥につつかれて…」

湊「カラスか…?と、ともかくうちに行こう?ここじゃ誰に見られるかわかんないし」

〜〜〜

湊「天使……本物の?」

遥「ん…」

湊「ほんとにいるんだ…」

遥「(きょろきょろ)」

湊「ここが俺の家。一人暮らしだから気にしなくていいよ。それより手当てしなきゃ」

遥「手当て…」

湊「うーん、どうしよ。包帯巻こうにも難しいし…とりあえず折り畳める?」

遥「………」

湊「…あっ。もしや警戒してる…って、当たり前か。俺は湊。人間の…大学生だよ」

遥「……はるか」

湊「はるかっていうの?そ、そうなんだ…名前までかわいいのか…」

遥「人間界を散歩していたら…からすが襲ってきて…羽根が、動かなくなって…」

湊「大変だったな。はるかさえよければだけど、治るまでここにいろよ。できる限りのことはするから」

遥「……なんで」

湊「え?」

遥「見せ物にしようとか…思わないのか」

湊「思うわけないだろ。そりゃ、そういう人間はいっぱいいるけど…」

遥「……世話になる」

湊「うん。羽根の手当てしたら、ご飯にしような」

〜〜〜

遥「(もぐもぐ)」

湊「(なんかふんわりしてるし真っ白いし、食べ方もかわいいな…)」

遥「(もぐもぐ)」

湊「(ちっちゃい口でパン頬張ってるとか…うぅ、かわいい…)」

遥「?」

湊「あ…えと、口に合った?」

遥「ん…うまい」

湊「よかった。こっちに布団敷いたから、疲れたら好きに休んでな」

遥「…にんげんは、怖いものだって姉貴が言ってた」

湊「そうだな。間違ってないと思うよ」

遥「でも、おまえは違う」

湊「一目惚れしたからな。はるかに」

遥「ひとめ…ぼれ…」

湊「初めて見た瞬間に、はるかが好きになったんだ。好きな人のためなら、何だってしてあげたいと思うもんだよ」

遥「…よく、わからない…」

湊「いいよ、わかんなくても(笑)」

遥「すきになると、どうなる…?」

湊「んー…心がぽかぽかするよ。その人のことを考えるだけで幸せになれる」

遥「…へんだ」

湊「変かな? うん、そうかも」

遥「ねむい…」

湊「眠いか?よいしょっ」

ひょい

湊「はい、布団到着」

遥「すぅ……」

湊「(睫毛長いな…。髪もふわふわで、お人形さんみたい)」

湊「お休み、はるか」


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