:: 翼誕
2013.07.05 (Fri) 23:09

翼「ふふん、今日は何の日か知ってるかい」

湊「え、なんかあったか?」

翼「………」

佳「なんだっけ……あっ、卵が一パック100円の日!」

か「そうでしたね!^^」

凌「買いにいかねばな」

翼「え……いやその、本当に覚えていないのかっ?」

遥「?」

佳「何が?」

翼「その………ごにょごにょ」

湊「なんだよ、はっきり言えって」

翼「………(´・ω・`)」




翼「いいんだいいんだ、どうせ私の誕生日など忘れているのだろうさ……別に悔しくなどないさ、週末には華やかな誕生パーティーが開かれるのだからな! ふん、招待などしてやるものかっ」

翼「……(´・ω・`)」

翼「……本当に忘れているんだろうか(´・ω・`)」

翼「……みんな、それぞれの誕生日には贈り物をしたじゃないか」

翼「……夏風家専属シェフのオードブルだって、年代物のワインだって持っていったじゃないか」

翼「……守山だって小宮だって、誕生会を開いたじゃないか」

翼「ぐす……(´;ω;`)」

翼「うぅ……(´;ω;`)」

翼「負けたのか、私は……一パック100円の卵に」

翼「小宮は気に入らないが、手料理は嫌いじゃないんだぞ……」

翼「成島だってうるさいし図々しいが、いなければいないで静かすぎるんだ……」

翼「桜井は人類で唯一、私より美しい。君には一番に祝ってほしかった……」

翼「かりんは私の話をきちんと聞いて反応をくれるいい子だ。君まで忘れているのかい……」

翼「守山は何を考えているかわからないところはあるが……ぐすっ、やっぱりわからん…」

翼「……もう、帰るか」

翼「ぐすっ……くうぅ、君たちみんな黒魔術の餌食にしてやるぅっ(´;ω;`)」

プルルルル……

翼「ほらみろ、榊(執事)も私を心配して……本当に帰るからなっ、私は! ……ん?」

翼「小宮……?」

翼「……なんだい?」

湊『お前どこにいんの?』

翼「どこだってよかろう。執事も迎えにくるから私は帰るぞ」

湊『ちょっと待て! 今、遥が大変なんだ!』

翼「な、なんだと!(゜д゜)」

湊『早く来い! じゃないと──』

プツッ
ツー ツー

翼「おい小宮! くそ、待っていたまえ桜井! 三十秒で行くぞっ(←なんだかんだで湊遥宅前にスタンバってた人)」

バタンっ!

翼「桜井! 大丈夫かっ!」

パンッ パンッ
パパパパンッ

翼「……へ? ちょ、なんだこれは! 動けんぞっ;」

湊「ははっ、クラッカーのリボンが絡まったか」

佳「あはは、あんた頭に紙吹雪乗ってる!」

か「ちょっと驚かせすぎちゃいましたかね?」

凌「いや、こんなものだろう」

遥「ぐいぐい(背中押す)」

翼「Σさ、桜井!? ちょっ、君は今大変なんじゃ……って、押さないでくれっ転ぶ!」

湊「ほら、早くリビング入れよ」

ガチャッ

翼「!」

湊「お前がいつまでも来ないから冷めちまっただろ」

佳「せっかく小宮とかりんちゃんが二時間かけて作ったのにー(´ε`)」

凌「すし酢はなかなかいいものを使ったからな、うまいはずだ」

か「はい、心もこもってますからね!」

遥「……来て、よかった」

翼「これは──この料理…、は……」

湊「見ればわかるだろーが。とりあえずお前の好きなものだ」

佳「それにしても、ちらし寿司にすき焼きにタコさんウィンナーとはね(笑)」

凌「ちらし寿司とすき焼きは卵が欠かせないからな。買いに行った甲斐があった」

か「夏風さんのおうちの立派なオードブルには負けちゃうかもですけど、頑張って作ったんです」

遥「ん……卵を割るのは、手伝った」

翼「………」

翼「わ……私……」

翼「私は………」

翼「(´;ω;`)ブワッ」

佳「あーほら、やっぱ泣いたでしょ(笑)」

湊「ほんと、そういうとこは相変わらずだよなー」

翼「ぐすっ……うぇっ、うえぇ……っ(´;ω;`)」

か「とりあえず食べましょうか? ね、夏風さん」

凌「ああ。皆、お前を待っていたおかげで腹が減っているぞ」

遥「ちらし…寿司……←」

翼「うわあああんっ、君たちのばかあああ!。゜(/д\)゜。」

湊「そういやまだ、ちゃんと言ってないな」

か「この際、皆さんで言いましょう」

佳「ま、年に一回だしね」

凌「そうだな」

遥「ん」

「「「「「誕生日、おめでとう」」」」」

翼「……(´;ω;`)ブワッ」

湊「うわまたかよ(笑)」

か「はい、ハンカチありますよ」

佳「さぁて、食べて飲んで騒ぐわよー!\(^0^)/」



***
ハッピーバースデー翼^^
ちなみに遥は湊たちに言われるまでマジで忘れてたとか…
prev|↑Log|next

↑main
×
- ナノ -