:: かりん宅訪問
2013.06.30 (Sun) 23:26

か「僕の家、ここですよー」

佳「かりんちゃん家って初めて来たわー」

湊「ん、そうだな。へー、あざみ町のほうだったのか」

か「ここ、大学からはちょっと遠いんですが商店街が近いんです。八百屋さんが野菜おまけしてくれたりするので。えへ」

佳「今度あたしも連れてって!!」

か「はい、もちろん。あ、鍵開けますね」

ガチャガチャ
ギイィ

か「どうぞ」

湊「お邪魔しまーす。お、和室なんだ」

翼「それにしても狭いな。もしやこの奥に客間がっ」

ガラッ

か「そこの押し入れはお布団が入ってます」

翼「ならばここかっ」

ガラッ

凌「そこはトイレだ」

翼「いい今どき和式だと!? ウォシュレットはどこだ!」

か「えと、ないです…」

佳「え、あんたウォシュレット使うの? あははっ、おやじじゃあるまいしさぁ(笑)」

湊「お前まさか、男のくせに用足すだけでも座」

翼「そそそそんなことどうでもいいだろう! ほらっ、かりんが座布団を出してくれたぞ!」

か「お茶淹れますから座って下さーい」

遥「ちゃぶ台…」

か「ほにゃ?」

遥「……別に」

湊「遥の実家にもあるよな。懐かしい?」

遥「ふん……」

凌「手伝うぞ」

か「ありがとうございます。でもあの、大事なことに気づきまして」

佳「どうかしたー?」

か「僕のを含めて、コップが三つしかないんです(泣)」

……………

か「すみませんっ、こんなにお客さんが来るの初めてで、食器とかちゃんと買ってなくてぇっ」

湊「じゃあこうしよ? かりんくん用のコップはかりんくんと守山が使う。残り二つは俺と遥で一個、夏風とルシで一個。ほら簡単」

凌「ああ、そうするか」

翼「おい!」

佳「あっかりんちゃん、あたしはさっきペットボトル買ったから大丈夫よ^^ お前ら二人は後でぶち殺す」

か「は、はい、ではそれで…」

遥「ふざけるな」

湊「ふざけてないよ。遥が我慢すればみんなハッピーじゃん」

遥「………(怒)」

凌「麦茶でいいのか」

か「はい、お願いします。よいしょ……夏風さん、どうぞ」

翼「すまないね。……さ、桜井。小宮と同じが嫌なら私のコップで……ハァハァ(*´Д`)」

湊「っとぉ手が滑ったー!」

翼「がはっ! 貴様っ、首の後ろを叩くとは何事だ!」

湊「はぁ? 鼻血出たらこうすんだよバーカ」

か「……あれ? それって」

凌「"やってはいけないこと"の常套手段だ」

翼「……しかし、ずいぶん狭い部屋だがどうやって寝るんだい」

か「このちゃぶ台をあっちに寄せて、ここにお布団を敷けば寝れますよ」

翼「私の部屋は主寝室で20畳ほどなんだが、ここはいったい…」

か「四畳半ですね」

翼「それは人が生活できるスペースなのか!? いだだだっ!!」

佳「うっさいわ成金が! かりんちゃんはあんたなんかより立派に生活してんだからねっ」

凌「……首、もぐぞ?」

湊「おい守山落ち着け目据わってるから!;」

か「ほぇっ、でも部屋が狭いのはほんとですし! でも僕ちっちゃいから、先輩みたいに布団から足も出ませんし!」

佳「あら、泊まったことあるんだ?( ´艸`)」

か「ほぇ?」

佳「だってぇ、守山がかりんちゃんのお布団に寝るってことはさぁ…(´ω`)」

か「Σは……///」

凌「確かにあの布団は小さかったな」

湊「お前ほんとにそういう羞恥心は全然ないよな;」

翼「は…ハァハァ(*´Д`)」

湊「お前はなにどさくさに紛れて遥のコップに口つけようとしてんだ。言っとくけどそれ、俺も飲んでんだぞ」

翼「ぎゃあああぁっ!!」

遥「………;」

佳「で? で? いつ泊まったのかなぁ〜?^^」

か「い、いえ、その……///」

湊「あんまいじめるなよ。ん…? 遥どこいった?」

凌「風呂のほうに行ったが」

湊「風呂? こっちか……あ」

遥「(じーっ)」

湊「そういえば遥の家も、未だにガスで風呂焚くんだっけ? いろいろと共通点があるんだな」

遥「シャワーもない」

湊「すげー」

遥「全自動洗濯機もない」

湊「Σうわ、ほんとだ二槽式!」

遥「電気も紐を引っ張って……つける」

湊「スイッチじゃないんだな。……もしかして、かなり親近感わいてる?」

遥「………」



***
「ちなみに家賃は二万です、えへへ」なかりん宅。漂う昭和臭。
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