:: 吸血鬼パロ(湊)
2016.03.01 (Tue) 22:51

湊「ふぅ…やっと届いたか。これがないと困るんだよなぁ」

ごくごく

湊「はー、うまい。生き返るー(´ω`)」

遥「? なんだ、その瓶」

湊「え? あ、いや、栄養剤だよ(笑)」

遥「そんなの飲むのか」

湊「たまーにね。疲れた時に飲んでるだけだから」

遥「ふうん…」

湊「(ほっ…)」

〜〜〜

湊「さて、今日もあの薬を飲まなきゃな。はぁ、これで最後の一瓶か…また注文しよう」

ガシャンッ

湊「?」

遥「あっ…」

湊「……もしかして、瓶割っちゃった?」

遥「て、手が引っ掛かって…っ(´;ω;`)」

湊「…いいよ、怒ってないからそんなに怯えないで。危ないし、俺が片づけるよ」

遥「いいっ、俺が…」

湊「! 触るなっ!」

遥「え…」

湊「あ…いや、破片で怪我するといけないし、俺ひとりでやるから。な?」

遥「……」

湊「(参ったな…これじゃ、抑えがきかなくなりそう)」

〜〜〜

遥「片づけ…終わった、のか」

湊「うん。掃除機もかけたし、大丈夫」

遥「さ、さっきは、その…」

湊「ごめん。俺、ちょっと出掛けてくるな」

遥「えっ…」

湊「先に寝てて。そのうち帰ってくるし」

遥「…怒ってる……のか」

湊「違うよ。別に遥がわざとやったわけじゃないんだし」

遥「じゃあ、なんで…」

湊「……すぐ戻るから、気にしないでいいよ」

遥「…や、謝る、から…! 行かな、でっ…」

湊「っ…」

ぎゅっ

遥「……?」

湊「だめなんだ。このままここにいたら、遥のこと襲っちゃう…」

遥「襲う……?」

湊「俺はね。……吸血鬼なんだ」

遥「え……」

湊「遥がさっき割った瓶は、栄養剤なんかじゃない。あれは、血を飲まなくても理性を保つことができる、吸血鬼専用の薬なんだよ」

遥「そんなっ…」

湊「ごめんな、ずっと黙ってて。血を飲むなんて、怖がられると思って…言えなかった。でも、遥の血を飲むのはもっと耐えられなくて、あの薬に頼ってたんだ…」

遥「……」

湊「でも、今夜はもう無理だ。あの薬はもうないし、今だって遥の血が飲みたくて死にそうだから…ね、おとなしくここにいて。これ以上好きな人がそばにいたら、我慢できなくなる」

遥「……ばいいだろ」

湊「え…」

遥「飲めばいいだろっ、血なんか…!」

湊「遥…」

遥「薬なんて…そんなものに頼るくらいなら、いくらだって飲め!」

湊「…気持ち悪くないの? 俺のこと」

遥「お前なんか…ただの変態だ。血を飲むくらい、何とも思わない」

湊「ほんとに…?」

遥「馬鹿…」

湊「うん。ありがと…」

かぷっ

遥「っ…」

湊「ごめん、痛い?」

遥「うるさい…」

湊「遥の血…なんか、すごく甘い(´ω`)」

遥「ふん…」

湊「あー、おいしかった」

遥「そんな少量でいいのか」

湊「好きな人の血ならね。おいしいものは足りないくらいでいいんだ」

遥「なんだそれ…///」

湊「待ってね、傷口ふさぐから」

ぺろぺろ

遥「! や、めろ…っ///」

湊「え、こうしないとふさがらないよ」

遥「う…///」

湊「我慢して」

遥「も、いいっ…どうせ、また噛みつくんだろ…」

湊「そうだけど、首筋じゃ傷が目立つだろ。とりあえず治しておかないと」

遥「……///」

湊「よし。…あー、なんかやばいかも」

遥「何が」

湊「好きな人の血っていうのはさ、媚薬みたいなものなんだよね。ほら」

遥「///!」

湊「きちんとした血を摂取したのが久しぶりだから、体がもうみなぎってきちゃって…どうしよ」

遥「知るかっ、勝手に…っ///」

湊「そんなこと言わないで責任とってよ(^q^)」

遥「ふざけるなっ///」

湊「血を飲ませてくれたお礼にね、今度は俺のをたっぷり注いであげ…ぐふっ」

遥「二度と血なんか飲ませてやるか(-_-)」

湊「えっ、そんな! さっきはいくらだって飲めって言ってたじゃん!(´;ω;`)」

遥「忘れた。金輪際寄るな」

湊「ひどいよっ、飲まなきゃ俺死んじゃうのに!」

遥「ならさっさと薬を取り寄せろ」

湊「さっきのデレはどこいったの! ねぇ! あっ…」

ふらっ(倒)

遥「!」

湊「あはは…やっぱ、ちょっと足りなかったかも…(´ω`;)」

遥「…あと50ccくらいなら、考えてやる」

湊「ありがと。…遥、大好き」

遥「ふん…」


***
ほんとは遥版も載せるつもりだったけど長くなってしまったのでまた次の機会に(´・ω・`)


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