:: 姉の彼氏は草食系 2015.01.21 (Wed) 02:49 ・みなはるが帰省した時の話 遥「(_ _ )zzz…」 晶「遥、ちょっと起きてよ。朝遅いくせに昼寝って、あんたどれだけ寝れば気が済むの(´д`)」 遥「ん……」 晶「起きろってば。小宮くん来てるわよー」 遥「Σ!」 がばっ 晶「嘘だぴょーん」 遥「……( ̄_ ̄メ)」 晶「はいはい、そのまま起きて。早くしないと来ちゃうでしょ」 遥「誰も来ないだろ」 晶「来るわよ、あたしの彼氏が」 遥「…………は?;」 晶「その約束だもの。あんたにも会わせるから、さっさと茶の間行ってよ」 遥「彼…氏……?;」 晶「なにその顔。いるって前々から言ってたでしょーが」 遥「(本当にいたのか…;)」 晶「あ、疑ってたんでしょ。ったくもー(´ε`)」 遥「……そんな物好きがいるとは思わない」 がっ(殴) 遥「ぐっ…(痛)」 晶「わかったらさっさと下りてきてよ、もうすぐ来るから!」 遥「(いったいどんな奴が……)」 〜〜〜 晶「ちょっとおばあちゃん、家庭訪問じゃないんだからそんなにいいお菓子いらないって(´ε`)」 綾「何言ってるの、あなたが食べるわけじゃないのよ。せっかくのお客様なんだから」 晶「えっ、あたしもケーキ食べたい! これしかないの?(´;ω;`)」 綾「…冷蔵庫にあります」 晶「やった! 来たら一緒に食べよっと」 綾「遥は? お茶とお煎餅だけでいい?」 遥「ん」 晶「あっ、ケーキいっぱいあるじゃない。こっちは夜の分に残しとこ(´∀`)」 遥「太るぞ」 晶「じゃ、寝てるあんたの口にでも放り込んであげるわ、生クリームのケーキ(´ω`)」 遥「(やりかねない…;)」 ピンポーン 綾「あら」 晶「はいはーいっ」 ?「あ、よかった。お家、間違えてなくて」 晶「表札ちゃんと見たんでしょ? なら大丈夫よ〜」 ぱたぱた ?「あ、どうも初めまして^^」 綾「あらあら、こちらこそ初めまして。お座り下さいな」 ?「はい、失礼します」 晶「面接じゃないんだし、そんな堅苦しくしなくていいのよ?」 ?「いえ、せっかく晶さんのご実家にお招き頂いたんですし(`・ω・)」 遥「(……無害そうだな)」 ?「改めまして、自己紹介を。晶さんとお付き合いをさせて頂いてます、長谷部潤と申します」 綾「まぁまぁ、ご丁寧にありがとう。私は祖母の綾子、この子は晶の弟の遥です。晶がいつもお世話になっています」 遥「(ぺこっ)」 潤「はい、晶さんからお話は伺っております」 晶「そ、いっつも話してるしね。ん?」 ピンポーン 綾「あら、どなたかしら。ちょっと出てくるわ」 晶「うん、ありがと」 潤「(゜゜)キョロキョロ」 晶「どうかした?」 潤「いえ、畳の部屋が珍しくて^^」 晶「そっか? ま、今風の家じゃないからね」 潤「でもいいですね、こういう和室。茶箪笥とか、急須で淹れたお茶とか…なんだか落ち着きます」 晶「ふふん。将来潤ちゃんもこの家に住むかもしれないもんね(笑)」 潤「あああ晶さんっ///」 遥「(´д`)…」 ぱたぱた 湊「こんにちは〜」 遥「Σ!?」 晶「あら。嘘が本当になったわね遥」 湊「すみません、お取り込み中なのに」 綾「いいえ、どうぞ上がっていって。遥、小宮くんが忘れ物を届けてくれたわよ」 遥「あ」 晶「忘れ物?」 湊「はい。三日前に俺の家に来た時、このマフラーを遥が忘れていったので届けに来ました。来るって、一応遥にはメールしたんですけど^^;」 遥「…;」 晶「あんたちゃんと携帯チェックしなさいよ。あ、小宮くんも座って?」 湊「ありがとうございます。じゃあ遥の隣に(笑)」 遥「! 来るな…//」 潤「晶さん、この方は…」 湊「初めまして、小宮湊です」 晶「小宮くんはね、遥とルームシェアしてるの。潤ちゃんみたいに家事が得意で、ほんとお世話になってるのよー」 遥「ふん…」 潤「そういえば大学生なんですよね。よろしくお願いします^^」 晶「んー…でもさ。潤ちゃん、遥より年上なんだからそんな敬語使わなくても…」 綾「あら、おいくつになるの?」 潤「はい、今年で21になります」 晶「あたしの二つ下なの。だから遥の一つ上」 湊「でもお似合いですよね。晶さんはしっかりされてますし^^」 晶「えへ。お似合いだって、潤ちゃん」 潤「あ…は、はい、よかったです…///」 湊「物凄い草食系だな(小声)」 遥「ん;」 綾「ご実家はどちらに?」 潤「関東です。今はこちらで一人暮らしをしています」 晶「うん。潤ちゃん、うちの取引先の会社に勤めてるの。割と近いところなんだけどね」 湊「その縁で知り合ったんですか?」 潤「はい。先輩と一緒に営業でオフィスを訪れた際、案内して下さったのが晶さんだったんです」 湊「なんだか運命的ですね」 晶「ま、付き合ったのはその時じゃないんだけどね」 綾「あら珍しい。もったいぶるのね?」 晶「恋バナくらいはじっくり話さないと( ´艸`)」 潤「はい、でも…僕はその時から綺麗な方だなって思ってまして…///」 晶「やだー、絶世の美女なんて潤ちゃん言い過ぎ〜(´∀`)」 湊「晶さん嬉しそうだな^^;」 遥「変な奴…(´д`)」 潤「それで無事に契約が成立しまして、そのお祝いにと、会社合同の飲み会をすることになったんです」 綾「営業の方はお仕事大変ですのね」 潤「はい、ノルマも一応ありますし^^; でも先輩方は皆さんとても優しいですし、勉強になることも多いです」 晶「潤ちゃんこそ、そんな優しいからいろいろ絡まれるのよ」 湊「絡まれる?」 潤「実はその飲み会の帰りに、お恥ずかしながら…(笑)」 湊「絡まれたんですか?」 晶「たまにいるのよ。ガラの悪い人で、そこの兄ちゃん金貸してくれ〜とか」 潤「ええ。ですが暴力沙汰になるのは困りますし、穏便に済ませようと仕方なくお金を渡そうとした時…」 晶「あたし登場(´ω`)」 湊「あっ(察し)」 遥「(嫌な予感しかしない…)」 晶「反論した途端に殴りかかってきたそいつの尻を蹴っ飛ばして技かましたら半泣きで逃げていったわざまぁ(´ω`)」 綾「なんてことを…(呆)」 潤「その姿を見て思いました。僕もこんなふうに強くありたい。そしていつか、この人を守れるような男になりたい、と」 遥「考え直したほうが…」 晶「なぁに?(威圧)」 湊「でも、やっぱり男ならそう思いますよね。好きな人を守りたいって」 遥「……///」 潤「はい。それで…」 晶「『今度は僕があなたを守ります! お付き合いして下さい!』ってね( ´艸`)」 潤「い、言わないで下さい…///」 晶「ま、本気で戦ったらまだあたしのほうが強いけど(笑)」 遥「……;」 綾「すみませんねぇ。両親と離れていたせいか、ちょっと…しっかりし過ぎたみたいで」 潤「いえっ、とんでもありません。恋人という立場ではありますが、晶さんには憧れてるんです。自分をそのまま出せる人って、見ていて凄く気持ちがいいですよ^^」 晶「潤ちゃんこそすごいと思うけどね〜。あたしが寝転がってコッペパンにかぶりついてても何にも言わないんだもん」 綾「あなたはまた、そんなお行儀の悪いことを…;」 晶「ほら、おばあちゃんなら絶対そう言うでしょ? よく幻滅しないよね、潤ちゃん」 潤「そうですか? 気を許してもらえてるんだなって嬉しくなりますよ」 晶「えへへ〜(´ω`)」 綾「そうだわ。せっかくいらっしゃったんだもの、どうぞ夕食を召し上がっていって?」 潤「えっ!そんな、悪いですよ(゜д゜)」 晶「いいじゃん。帰ってもひとりでご飯なんでしょ? おばあちゃんの料理、食べていってよ」 潤「おばあちゃん…」 綾「どうかなさった?」 潤「あ、いえ。僕の祖母は二人とも早くに亡くなりまして、あまり馴染みがないものですから…晶さんが羨ましいです」 綾「そう…。思い出に添えられるかはわからないけれど、祖母の味を知ってもらえるように頑張りますよ^^」 潤「はい、ありがとうございます。凄く楽しみです」 綾「小宮くんも食べていって? せっかくだもの」 湊「俺もいいんですか? ありがとうございます、綾さん」 遥「(つんつん)」 湊「ん、二階行くの? あ、それじゃ失礼します」 晶「うん。夕飯まで時間あるから、ゆっくりしててね」 〜〜〜 湊「どうした? お姉ちゃんの彼氏見て、嫉妬でもしちゃった?(笑)」 遥「そんなわけあるか(怒)」 湊「はは、やっぱり^^; そうだ、これ。マフラー」 遥「ん」 湊「しかし…あの人が晶さんと結婚したら、遥はお義兄さんって呼ぶんだよな」 遥「……ん;」 湊「でもよかったじゃん、いい人そうだし」 遥「…哀れだ…(´д`)」 湊「えぇ?」 遥「ゆくゆくはあいつの…姉貴の奴隷に…」 湊「そんな; だったら毎日家事やってる俺のほうがよっぽど奴隷だよ(笑)」 遥「Σはっ」 湊「ま、俺だって好きでやってるんだし。きっとあの人も晶さんのためなら全然苦じゃないんだよ、きっと」 遥「…そうなのか」 湊「それが愛ってやつだよ」 遥「…あい…」 湊「遥はいつ芽生えてくれるのかな?^^」 遥「……ふん…///」 〜〜〜 潤「…晶さん(´・ω・`)」 晶「ん? どうしたの」 潤「僕、遥くんに嫌われてるんでしょうか」 晶「え、なんで?」 潤「だって、その…あまりお話してくれないので…(泣)」 晶「それ遥がコミュ障なだけ」 潤「なんとなく睨まれてる気も…」 晶「極度の人見知りだから。あと目が悪い」 潤「それにほら、さっきも…晶さんとのこと"考え直したほうがいい"って…やっぱり、大事なお姉さんを取られたみたいな気持ちに…」 晶「んー、違うと思う(笑)」 *** 草食系潤ちゃんの今後はいかに(´・ω・) ↑main ×
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