:: 猟師みなと×うさはる
2014.12.23 (Tue) 18:49

・長編の花摘み(凌かり赤ずきんパロ)の最後に出た、猟師湊とうさぎ遥のその後
・変態猟師がうさぎを溺愛するだけ


遥「離せっ! 食われるくらいなら死んでやるっ」

湊「そんな物騒なこと言わないの。さっき、俺と追いかけっこしてて怪我させちゃっただろ? 手当てだけでもしないと」

遥「こんなの怪我でもない! 誰が人間の家になんか…っ」

湊「もー、強情だな。ま、そこもかわいいんだけど( ´艸`)」

遥「Σ(ぞわっ)」

湊「あれ、耳がプルプルしてる。怖いのかな?(笑)」

遥「ち、違う!(´;ω;`)」

湊「つんつんしてるのもいいけど、涙目はもっとそそるなぁ」

遥「変態! お前なんか、こうしてやるっ」

ガブッ

湊「いたた。やれやれ、やっぱ野生は懐かないか」

遥「痛いならさっさと離せ。こ、今度は血が出るまで噛むぞ」

湊「いいよ、噛みつきたいならそれで。でもその時点で君は敵になるから、銃で撃たれても文句言えないぞ」

遥「Σ!」

湊「いいからおとなしくしてろって。すぐ家に着くから」

遥「うう……」

湊「あれ、なにその困り顔かわいい( ´艸`)」

遥「頸動脈噛んでやる…っ(`Д´)」

〜〜〜

遥「っ……」

湊「ごめんな、ちょっと熱いけど我慢して。この薬草をしばらく当てて、冷やせば痛みが引くから」

遥「しばらくって…」

湊「ほんの三十分くらい。あとは氷水で冷やした布を包帯で固定するだけだよ」

ぐきゅるるる…

遥「! ち、ちがっ…これは…///」

湊「なんだ、お腹すいてたのか。じゃあ薬草当ててる間にご飯にしような」

遥「に、人間の作った食べ物なんか…」

ぐきゅるる…

遥「……(/Д\)」

湊「えーっと、うさぎなら何でも食べるよな? パンとチーズと…赤ずきんちゃん宅からもらった野菜あるな。ミルクスープにしよっか」

遥「(こんなところ…すぐ出て行ってやる…)」

コトコト…

湊「野菜煮込んだらすぐできるからな。あ、今朝鶏が卵産んだんだった。ベーコンエッグにしよ」

ジューッ…

遥「(うまそう…)」

湊「よし、できた。パン切るけど、どれくらい食べる?」

遥「これくらい…」

湊「そんなに少なくていいのか? まぁ、足りなかったらあとでまた言ってくれればいいけど」

遥「はむっ(食)」

湊「わー、口ちっさ。食べ方かわい〜( ´艸`)」

遥「こっち見るな(-"-;)」

湊「はい、ベーコンエッグとスープ。熱いから気をつけてな」

遥「ごくっ…もぐっ…」

湊「おいしい?」

遥「ん…。…Σはっ。し、仕方なく食べてやってるだけだ(`‐´)」

湊「はいはい(笑) ほら、じゃがいもと人参のチーズ焼きもあるよ」

遥「むぐっ。はむっ…」

湊「やっぱお腹すいてたんじゃん。でもそんなに急いで食べると…」

遥「んっ! んんっ(´;ω;`)」

湊「ほら、詰まった。冷ました紅茶、飲んで」

遥「ごくっ……はぁ…(´・ω・`)」

湊「慌てなくてもまだいっぱいあるから。落ち着いて食べような」

遥「(うまい…(´ω`))」

湊「ご飯食べてなかったのか?」

遥「…昨日から、何も…」

湊「普段何食べてるんだ?」

遥「木の実と…その辺で死んだ鳥…とか…」

湊「だからそんなに痩せてるのか。これからはいっぱい食べさせよう(^ω^)」

遥「! ふ、太らせて食べる気だろ…っ」

湊「違う違う。愛玩用」

遥「あいがん…?(´д`)」

湊「そういえば名前は? 一応あるんだろ?」

遥「お前に教える必要はない。傷の処置が終わったらさっさと帰る(´ε`)」

湊「えー、帰っちゃうの? せめて怪我が治るまではここにいたほうが…」

遥「こんな変態と一緒にいられるか」

湊「大丈夫だよ俺紳士だもん(´∀`)」

遥「………(´`)」

湊「今出て行ったって、ろくに逃げられないんだから獲物にされちゃうだけだろ。もう少し休んでいけよ」

遥「っ…うるさい! 怪我くらいで人間のところに居着いてられるかっ」

湊「あっ、ちょっ待て…」

ぴょんっ

湊「あーもう…仕方ないな;」

〜〜〜

遥「(何なんだあいつ…人間のくせに馴れ馴れしい…)」

遥「(愛玩動物なんて死んでもなるものか。怪我くらい、そのうち治…)」

ぐきっ

遥「痛っ…」

べしょっ

遥「うう…痛い…」

遥「(それもこれも、あいつが悪い…)」

遥「(やっぱり人間になんか関わるんじゃなかった…)」

遥「動けない…。夜が明けるまで、ここで隠れているしか…」

狼「おい、見ろよ。うさぎがいるぞ」

狼「なんだと? あっ、本当だ」

遥「えっ」

狼「ちょうどいい、腹減ってたんだ」

狼「俺も。うさぎって食ったことないけどうまいらしいしな」

遥「く、来るなっ」

狼「…あいつメス?」

狼「いや…オスじゃね?」

狼「……なんか…華奢だし、食ってもあんまりうまくなさそうだな」

狼「ああ。…でもなかなか…かわいいな(*´`)」

遥「Σ!」

狼「うん、食用は諦めるけど…ちょっと、味見してみるか(´ω`)」

狼「よし、そっち押さえとけ」

さわさわ

遥「! やめろっ、離せっ」

狼「お、思ったよりいいかもしれないぞ(´∀`)」

狼「うんうん。うさぎってやっぱ白いな、こいつ顔もかわいいし」

さわさわ

遥「ふぇ…やだっ、触るな!」

狼「ハァハァ、これはやばいぞ」

狼「とりあえず身ぐるみ剥いで…(*´Д`)」

バンッ!

狼「やべぇ、銃声だ!」

狼「なんだよ、まさか猟師かっ?」

湊「てめぇら…他人のうさぎにちょっかい出してんじゃねーよ撃ち殺すぞ狼共が(O_O)」

狼「あいつマジでやばい! 逃げるぞっ;」

狼「待てよっ、置いてくなっ(/Д\)」

湊「やれやれ。…ほら、立てるか?」

遥「ぐすっ…(´;ω;`)」

湊「よしよし、怖かったな。よいしょっと」

ひょいっ

湊「帰ろう。明日の朝まで家にいてくれれば、あとは好きにしていいから」

〜〜〜

湊「はい、ホットミルク」

遥「ごくっ…」

湊「落ち着いた?」

遥「……別に、助けてほしいなんて言ってないからな」

湊「あ、そう? じゃあ今からでも外に放り出してあげようか」

遥「……(´;ω;`)」

湊「今日はもう疲れただろ? こっちに寝床作ったから、ゆっくり休めよ」

遥「もぞもぞ…」

湊「じゃ、明かり消すぞ。お休み」

遥「……はるか」

湊「へ?」

遥「…俺の、名前」

湊「……ふふ。そういえば言ってなかったな。俺はみなと。よろしくな、はるか」

遥「……」

湊「寝たフリ、バレバレだけど(笑)」

遥「……」

湊「明日でお別れか。もう少し、一緒にいたかったな」

遥「(………)」

〜〜〜

遥「ん…」

湊「おはよ。朝ごはんできてるよ」

遥「朝ごはん…」

湊「チーズトーストとオムレツと、さっき摘んできたいちご。あと、蒸し野菜のサラダ」

遥「(腹減った…)」

湊「ほら、冷めないうちに食べて」

遥「もぐもぐ…」

湊「今更だけど…怪我させてごめんな。大した手当てもできなかったし」

遥「…世話には、なった」

湊「そう? ならよかった^^」

遥「……」

湊「はるか?」

遥「……ま、まだ、脚が痛む…気がする」

湊「えっ。大丈夫か? 腫れは引いたみたいだけど…」

遥「だ、だから…完全に、治るまでは…ここに居座ってやっても、いい」

湊「!」

遥「かっ…勘違いするな。俺がここにいたいわけじゃない。ただ…怪我が、治らないと困るから…///」

湊「うん、いつまでもここにいていいよ。嬉しい(´∀`)」

遥「ま、まずい飯なんか出したら、すぐ出ていくからな///」

湊「わかった。毎日おいしいご飯作るね^^」

遥「(ちょっとくらい……ここでのんびりしても、いいか…///)」


***
デレが多いようなうさはる。この後発情期(うさぎはいつもか…)が都合よく到来してかわいがられちゃえばいい(´・ω・)


prev|↑Log|next

↑main
×
- ナノ -