:: 図らずもお揃い
2014.05.06 (Tue) 21:37

綾「ごめんなさいね、小宮くん。高校の入学準備で忙しいでしょうに」

湊「いえ、大丈夫ですよ。お気になさらず^^」

綾「ありがとう。遥のこと、よろしく頼むわね」

湊「はい^^」

〜〜〜

湊「デート……だよな(´・ω・)」

湊「いや、俺の片思いだから全然違うけど…」

湊「けど……そう思ったって、いいよな?」

湊「行き先がただの家電店でも……」

湊「携帯買うのに付き合うだけでも……」

湊「あいつが俺のこと友達としか思ってなくても…」

湊「二人で出かけることに、変わりはないもんな(`・ω・)」

湊「ふへへ…デート……(´ω`)」

遥「なに気持ち悪い顔してる…( ̄_ ̄#)」

湊「! い、いやっ別に。つーかお前が行く用意すんの待ってたんだぞ」

遥「ふん……」

湊「ほら、行くぞ。とりあえず、二駅先の量販店でいいか?」

遥「どこでもいい」

湊「あ、そう^^;」

〜〜〜

遥「お前はもう……携帯買ったのか」

湊「先週な。ほら^^」

遥「ふうん…」

湊「(興味なさそう…(笑))」

遥「じゃあそれでいい」

湊「へっ…?」

遥「それと同じやつを買う」

湊「えっ、こ、これ?;」

すたすた

遥「? こっちか…」

湊「いや、それ違うキャリアのやつ。俺のはこっち」

遥「三社も四社もあるのか( ̄_ ̄#)」

湊「まぁまぁ。あ、あったあった。これだけど」

遥「……ん」

湊「ん?」

遥「この種類でいい」

湊「え……と、マジで? ほんとにこれでいい?;」

遥「それがいい」

湊「(OoO;)!」

遥「使い方…いちいち覚えなくて済むだろ」

湊「え」

遥「あんな分厚い取説なんか…読んでられるか。これなら、お前に訊けばわかる」

湊「……うん(/ω\)」

遥「?」

湊「何色にするんだ? 俺のは青だけど…」

遥「……黒」

湊「ぷっ(笑)」

遥「なんだ」

湊「いや。似合ってるよ」

遥「?」

湊「ほら、契約手続きするぞ。いろいろプランあるし」

遥「……知らない奴と話したくない( ̄_ ̄#)」

湊「そんな^^; 仕方ないだろ、手続きしてもらうんだから」

遥「む…」

湊「な?」

遥「なら…お前も来い」

湊「えっ、俺も?」

遥「どうせ……何言われてもわからない」

湊「そっか? ……あ」

遥「あ?」

湊「俺、今頼られてんの?」

遥「……」

湊「いやっ、ごめん変なこと訊いた; なんでもない」

遥「……頼ってなかったら…最初から頼まない…」

湊「……?」

遥「っ、さっさと…」

湊「俺、お前についてってやってくれって綾さんから頼まれたんだけど……頼んだの、お前…だったのか?」

遥「!」

湊「(゜゜)…」

遥「そ…んなことは……どっちでもいい。黙ってついて来い」

ぷいっ

湊「……頼られ、た?」

湊「(・ω・)……」

湊「……ああもう…///」

〜〜〜

店員「こちら、通話プランはSSからLLまでございますがいかがいたしましょう? 家族割と誰でも割は適用させて頂いてもよろしいでしょうか?」

遥「((;゜д゜)ガクブル」

湊「あっ、SSでお願いします。それと、家族割と誰でも割を付けて下さい」

店員「はい。パケットプランはこちらですが…」

湊「一番安いものでいいです。この、315円ので。安心サポートとフィルタリングも付けてもらえますか」

店員「かしこまりました^^ ではこちらにお名前とご住所、お電話番号の下4桁のご希望を」

遥「(゜゜)?」

湊「ほら、名前と住所書いて」

遥「あ、ああ……;」

湊「それと、携帯番号の下4桁は自分の希望でいいんだ。なんかない? 四桁の数字」

遥「四桁……」

湊「あ、自分の誕生日とかはやめとけよ」

遥「……ん」

湊「え、ちょっ」

店員「はい、こちらでございますね。では照合致します」

湊「…なんで…0610?」

遥「"自分の"誕生日以外ならいいんだろ」

湊「いや、そうだけど……そうだけど…///」

店員「はい、こちらで大丈夫です。お客様の番号は0X0-XXXX-0610になります」

遥「はい」

湊「(なんてこったぁぁぁぁ(/Д\))」

店員「では、商品のお渡しまで少々お待ち頂けますか?」

湊「あ、はい。どれくらいかかりますか?」

店員「そうですね、30分から40分ほどになります」

湊「わかりました。ありがとうございます」

遥「(ぺこっ)」

湊「じゃあ、適当に店内まわってくるか」

〜〜〜

店員「こちらが商品になります。ありがとうございました〜」

遥「(がさがさ)」

湊「電源つけてみたら?」

遥「…どこを押せばいい」

湊「ん、ここ。右側の、PWRボタンを長押し」

遥「長押し……あ」

湊「アドレスとかは初期設定でいいのか?」

遥「変えるのも面倒だ」

湊「そうか^^;」

遥「で?」

湊「じゃ、俺のアドレス登録していい?」

遥「……」

湊「Σえっ、だめなのか」

遥「別に。好きにしろ」

湊「? うん…じゃあ、赤外線使うか。ここだぞ」

遥「ここ…」

湊「そ、受信ってとこ押して」

遥「……あ」

湊「きた?」

遥「登録……でいいのか」

湊「うん」

ぽちっ

湊「じゃ、プロフィール設定して……」

〜〜〜

その夜。

湊「大丈夫かな……とりあえず充電とかメールとか、簡単なことは教えたけど…」

湊「取説読むわけないしな…うーん^^;」

湊「あれ…?」

湊「メール……」

湊「(OoO;)!?」

『今日は、助かった。』

湊「…………」

湊「……保護しよ」

ピッ

湊「………」

湊「う……」

湊「うー……」

ピッピッ
プルルル……

湊「さすがに出ないか……」

ピッ

湊「え」

遥『…なんだ』

湊「あ……いや、メール…読んだから…」

遥『……』

湊「な、なんかごめん; 一応の、報告ってことで…」

遥『嘘は、ついてない』

湊「嘘…?」

遥『っ、だから……今日はまぁ……礼を、言っても、いい…』

湊「……」

遥『わかったら…さっさと、忘れろ』

プツッ

湊「………なにそのデレ…///」

〜〜〜

そして現在。

湊「ふふ、懐かしい」

遥「?」

湊「ほら。遥が初めて寄越したメール」

遥「! 消せっ!///」

湊「やーだ。保護設定してるしパソコンにもバックアップ取ってあるから」

遥「っく……///」

湊「あの日の遥はほんと…無意識とはいえデレまくってて超かわいかったなぁ(´ω`)」

遥「思い出すな(/Д\)」

湊「えー。付き合ってなかったけど抱きつきそうになったよ俺」

遥「う……///」

湊「恋人の電話番号に自分の誕生日があるって、なんか凄い優越感だよな。今更だけど、俺も無理やり番号変えよっかな。下4桁、0324にして」

遥「やめろっ///」



prev|↑Log|next

↑main
×
- ナノ -