:: 居候、それは子はる
2014.01.06 (Mon) 13:22

・子はるの引っ越し(実家→湊宅へ居候)
・初対面から続いてます


湊「こんにちは、綾さん。もう動いても大丈夫なんですか? まだ退院したばかりなのに…」

綾「ええ、おかげさまですっかり治りましたよ。こうして花の水やりをしていられるくらいだもの^^」

湊「それならよかったです^^」

遥「じーっ…|ω・`)」

湊「あ。ドアの隙間からこっち見てる(笑)」

綾「私が退院してこの家に戻ってから、あの子ったらずっと小宮くんのことを話してましたよ^^」

湊「遥ー」

ぴゅーっ(逃)

湊「あれ、逃げちゃった」

綾「照れくさいのでしょうね。どうぞ上がっていって^^」

湊「ありがとうございます。お言葉に甘えますね」

ガラッ

遥「みなと……(´・ω・)」

湊「なんか久々に会った気がするな。綾さん退院してからは俺がバイトあったし」

遥「うん……(´・ω・`)」

湊「寂しかったの?(´ω`)」

遥「ちがう……(ぷいっ)」

湊「ごめんごめん。ほら、何して遊ぶ? 積み木?」

遥「つみき…(´・ω・)♪」

湊「じゃ、お城作るか」

遥「つくる……(`・ω・)」

湊「んー、土台はこれかな。屋根は三角だから…」

遥「おれかんがえる…」

湊「あっ、ごめん^^;」

遥「これ、とうにする…」

湊「円柱? 塔か、なるほどな」

遥「しかく、したのほう。さんかく、うえ」

湊「うんうん」

遥「できた…(`・ω・)」

湊「すごいな^^」

遥「ふん……(´ω`)」


湊「……あのさ、遥」

遥「ん」

湊「俺、そろそろ大学のほうに戻ろうと思うんだ」

遥「? だいがく…」

湊「そう。今はこっちにいるけど、大学に通うために近くでひとり暮らししてるんだ。その家に、戻ろうと思って。あっちのバイトもあるからさ」

遥「え……(´・ω・`)」

湊「ここから、電車で一時間半くらいの場所だけど…」

遥「え……(´;ω;`)」

湊「っていってもほら、また夏休みになったらこっちに戻るし^^」

遥「なつ……?(´;ω;`)」

湊「うん」

遥「……や」

湊「えっ」

遥「やだやだやだっ!(´;ω;`)」

湊「ええっ;」

遥「やだあっ、みなと、いっちゃやだぁぁ! ふぇぇっ……ぐすっ、ここ、ずっといるの…っ」

湊「いや、でも大学も行かなきゃいけないから…」

遥「やだぁ……びぇぇぇっ(´;ω;`)」

綾「あらあら」

湊「す、すみません…帰る話したら泣いちゃって…」

綾「遥。小宮くんも、いろいろ予定があるのよ。きっとまた遊びに来てくれるわ」

遥「やだあぁ、ずっとじゃなきゃやだっ! みなと、いっちゃだめぇ…(´;ω;`)!」

綾「困ったわねぇ……この子はあまりわがままを言わない子だったのだけれど、小宮くんのことになると…」

湊「遥、いい子で待ってて? ね? お土産持ってまた来るから」

遥「ぐすっ…ふぇぇ、やだ…。ずっとずっと、みなとといたいの…っ(´;ω;`)」

ぎゅっ

湊「よしよし。俺も寂しいよ」

遥「ふぇぇ……(すりすり)」

綾「まぁまぁ、こんなに懐いて。…仕方ないわねぇ」



湊「で……こうなったわけね^^;」

ガタンゴトン

遥「でんしゃ…(´・ω・)♪」

湊「景色なんか眺めて、呑気だなぁ。これから汚くて狭い部屋で一緒に暮らすんだぞ? 嫌じゃないの?」

遥「(´・ω・)?」

湊「俺のアパート見たら住みたくなくなると思うけどな。あんまり掃除してないし^^;」

遥「そーじ、おれも、やる。……みなとがいっしょなら、どこでもい…///」

湊「えっ」

遥「いい。わすれろ……(/Д\)」

湊「?」

〜〜〜

湊「ここだよ」

ガチャ

湊「ちょっと空けてたからまずは掃除とかしないとな。それと、必要なものも買いに……あっこら;」

たったっ

遥「(みなとのへや…(´ω`))」

湊「遥ー。転ぶなよー」

こけっ
どしゃっ

遥「いたい……(´;ω;`)」

湊「大丈夫か? 膝ぶつけた?」

遥「だい、じょーぶ…」

湊「そう? ほら、こっち座ってて。お茶いれるから」

遥「おちゃ…おれも、てつだう…」

たったっ
どしゃっ
ガシャンッ

湊「Σちょっ、危ないだろっ! あー…カップ割っちゃったか」

遥「! ふぇ……っ(´;ω;`)」

湊「俺片づけるから、遥はあっち行ってて。怪我はしてないな?」

遥「ぅん……」

湊「何もしなくていいから。よいしょ……」

遥「ひっく…(´;ω;`)」

湊「いきなり暮らすって言ってもな…。しばらく小さい子と接してないし…もし病気とかしたら…うーん(w_-;)」

遥「ぐすっ…」

湊「あ; ほら、いいこいいこしてあげるって。泣くなよ」

遥「ふぇぇ……っ」

湊「う……。泣き止まないんだけどどうすれば…;」

遥「ぐすっ、ぐすっ…」

湊「優太は全然泣かない子だったからなぁ…ううん…」

遥「ふぇぇんっ(´;ω;`)」

湊「えっえっ、なんで泣くんだ; 遥、いい子だから泣き止んで? ね?」

遥「ふぇっ、ひっく……」

湊「なんでだ? 俺、なんかしたのかな…。ね、なんか嫌だった?」

遥「(ぶんぶんっ)」

湊「えっ違う? うう…;」

遥「おれ……かえる…っ(´;ω;`)」

湊「え……帰るってまさか、綾さん家に?」

遥「んっ」

湊「なんでそんな我が侭言うんだよ。遥がここに来たいって言ったのに…」

遥「やだ、もうかえる…っ。ひっく…みなとに…、めいわく、かける…から、かえる……っ」

湊「迷惑…?」

遥「ふぇ……きょう、みなと…ぜんぜん、わらわない…っ。おれとすむの、やなんだろ…っ」

湊「あ…」

遥「ふぇ……?」

ぎゅっ

湊「そっか。…そういう子なのか」

遥「(´;ω;`)?」

湊「ううん。遥は人を振り回したいわけじゃなくて、迷惑かけちゃうのが怖いだけなんだな」

遥「……ん…(´;ω;`)」

湊「だめだな、俺。ちゃんとわかってあげなきゃいけないのに」

遥「なに、いってるんだ……(´;ω;`)?」

湊「ううん。……俺は、遥と住むのが迷惑なんてちっとも思ってないよ。ちょっと不安だっただけだ」

遥「ふあん……?」

湊「そう。例えば、急に熱出したらどうしようとか。俺は車持ってないし、子供はすぐに具合が変わるしな。それから、ご飯が口に合わなかったり、環境変わってストレス溜まったりしないかなって。いろいろ心配だったんだよ。でも、せっかく遥がここに住みたいって来てくれたんだから、俺も頑張ろうと思ってさ。…ごめんな、大人なのにしっかりしてなくて」

遥「(ぶんぶんっ)」

湊「遥や綾さんから頼られて、遥を託されたのに。俺が責任持ってちゃんとやらなきゃ、遥もこうやって不安になっちゃうよな」

ぎゅううっ

遥「!」

湊「ちょっとの間だけど、これからよろしくな。さっきみたいに頼りない姿見せたら、俺のことだって叱っていいんだぞ」

遥「……(ぺちっ)」

湊「ふふ。叩かれた^^」

遥「! わらった……」

湊「そうだな、今日初めて笑ったかも。…今度は、俺からお願いしようか」

遥「ふぇ……?」

湊「俺も金のない学生だから、贅沢な暮らしなんかさせてやれないけど…家事もやるし、来てよかったって遥が思ってくれるように頑張るよ。だから…俺と一緒に、この家に住んで下さい」

遥「(゜゜)……」

湊「なんか…こう言うとプロポーズみたいだな^^;」

遥「……ふぇっ…」

湊「え」

遥「ふぇぇ……っ(´;ω;`)」

湊「ちょ、また泣くのかっ;」

遥「ひっく……みなと、と、ここ、すみたぃ……っ」

湊「……遥って、嬉しくても悲しくても泣くんだな」

遥「びぇぇっ(´;ω;`)」

湊「はは。かわいい」

ぎゅっ

湊「好きだよ」

遥「ひっぅ……、おれ、も…っ(´;ω;`)」

湊「もー、泣き虫なんだから。ほら、まずはお掃除だよ。…手伝ってくれるんだろ?」

遥「…ぅんっ(´;ω;`)」

湊「あはは。俺の服、ぐっしょぐしょだ(笑)」

遥「あとで、ぁらう……から、いま、は…」

湊「はいはい。もうちょっとだけ、ぎゅってしてようか^^」



***
子はるはすぐ泣きます。ってわけで同棲(?)の始まり。



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