:: 電卓と子はる 他4編
2013.12.05 (Thu) 01:25

・電卓と子はる

か「ふふ。遥くんかわいいですね^^」

凌「ああ。小宮のバイトの間だけこうして預かっているが…毎日でも構わないくらいだ」

遥「つみき……(´・ω・)♪」

か「積み木が好きみたいです^^」

凌「そうか。将来が楽しみだ」

か「先輩、それじゃお父さんみたいですよ(笑)」

凌「ん…そうだな。つい」

遥「? これ、なんだ…」

か「これは電卓っていうんだよ。ほら、例えば2+3は…」

ぽちっぽちっ

か「5。こんなふうに計算でき……は、遥くん?;」

遥「(゜゜)キラキラ」

か「先輩、遥くんの目が未だかつてないほど輝いてます」

凌「よほど気に入ったようだな」

遥「みなとが、2このりんごと3このみかんをかって……」

凌「この年で足し算の文章題まで作るとは…将来が楽」

か「先輩、遥くんが物凄い速さで電卓を連打してます^^;」

凌「税理士か…いや、公認会計士も悪くない」

か「先輩戻ってきて下さい!;」

湊「ただいまー。遥迎えに来たよ。預かってくれてありがとな^^」

遥「や。まだ、かえらない…(´;ω;`)」

湊「なんで? おやつも買ったし帰ろうよ」

遥「これ、もってく…っ(´;ω;`)」

湊「それ…電卓?;」

か「気に入っちゃったみたいなんです」

湊「だめだよ、それはかりんくんのだろ。返してあげないと」

遥「やー…(´;ω;`)」

凌「貸してやりたいが、工学部に電卓は必須だからな。こう見えてなかなか高いものだ」

か「ええ、関数電卓ですからね」

湊「わかったよ、帰りに電卓買ってあげるから(100均で)。ね?」

遥「! かえる……(´ω`)」

湊「俺には何が面白いのかさっぱりわかんないよ…^^;」

凌「もう帰るのか…´`」

か「またね、遥くん^^」


・本屋と子はる

湊「新刊出たんだよなー。こっちこっち」

遥「む……」

湊「あ; ごめん。本嫌いな遥には退屈かもだけど、ちょっっっと立ち読みするだけ…」

遥「ちょっとじゃない…(`д´)」

湊「う……わかったよ、買うよ; 遥は欲しい本…ある?」

遥「ない」

湊「そ、そんなこと言わないでいろいろ見てみよ?^^; ほらっ、『すうじであそぼ』だって」

遥「(゜゜)!」

湊「こんなにあるじゃん。たまには絵本とか読んでみたら? 『ぐりとぐら』とか…」

遥「いらない(`д´)」

湊「うーん…よっぽど国語が嫌いなんだな…;」

遥「すうじは、ものをかぞえるときにつかいます…」

湊「算数に関係してれば読むのか^^;」

遥「『たしざん』、『すうじのぱずる』……これ、ほしい」

湊「『すうじのぱずる』? でもこれ、対象年齢6歳だし…遥にはまだ早いんじゃない?」

遥「はやくない…(`д´)」

湊「そ、そう?; まぁ……遥の本デビューになるならいいけどさ。買ってあげるよ」

〜数日後〜

遥「5〜(´・ω・)♪」

佳「楽しそうね遥ちゃん^^」

湊「(´;ω;`)」

佳「泣かないでよ、情けない;」

湊「だぁってぇ! 遥ったら最近起きてから寝るまでずっとあの本読んでてっ…(´;ω;`)」

遥「3……? あ、2…(゜゜)!」

湊「うう……連れていかなきゃよかった…(´;ω;`)」


・魚と子はる

遥「さかな……(`・ω・)」

湊「これ? サバだよ。サバの味噌煮。遥はお魚好きだからえらいな^^」

遥「すき…」

湊「その調子で野菜も食べてくれると嬉しいなぁ?」

遥「そ……そのうち…;」

湊「そのうちか。楽しみにしてるよ」

遥「うう;」

湊「ほら、骨取ってあげるから。あーん?」

遥「ん。もぐもぐ…」

湊「おいしい?」

遥「うまい」

湊「よかった。あ、骨取ってるつもりだけど、一応よく噛んでな」

遥「ん……(´ω`)」

湊「じゃあ、ご飯も食」

遥「いらない…(ぷい)」

湊「もー……好きなものばっかり食べちゃうんだから」

遥「おまえ、さっき…さかなたべるから、えらいっていった…(`д´)」

湊「それとこれとは話が別だろ^^;」

遥「むー。……あっ」

湊「?」

遥「みなとの……さばのみそに、うまい…」

湊「? ありがとう…?」

遥「せかいいち、うまい…」

湊「いやいやそんなことは……あるかもな(*´ω`)」

遥「この、おいしいさばだけで、おなか…いっぱいにしたい…(´・ω・`)」

湊「えぇー? ……しょーがないなぁ、そんなにおいしいなら(*´ω`)」

遥「(しめしめ……(´・ω・))」


・昼寝と子はる

てくてく

遥「ねむい……´`」

遥「みなと……まだひるめしのかたづけ…´`」

遥「ねむ……」

がちゃ

遥「あ」

遥「みなとの、べっど…」

ごろんっ

遥「(´ω`)♪」

遥「みなとの……においする」

遥「……?」

遥「なんか、しんぞうがはやい……?」

遥「……ねむい…´`」

ごろん

遥「まくらも、みなとの……」

すりすり

遥「もうふも、しーつも」

すりすり

遥「……おちつく」

もぞもぞ

遥「……」

遥「……………」

遥「……すー…」

遥「…むにゃ……」

てくてく

湊「Σ(゜゜)!」

遥「ん……みなと……すぅ…」

湊「(なにこれくっそかわいい…(/ω\)!)」


・注射と子はる

湊「あー、そろそろインフルエンザ流行るよな。予防せっ…」

遥「(ぴくっ)」

湊「いや、散歩行こう散歩。なっ?^^;」

遥「うそ……びょういんいくんだ…」

湊「え、えっと…;」

遥「ちゅうしゃなんか、やだっ(/Д\)」

湊「えー……遥? 病気になっちゃったら、注射より苦しい思いするかもよ?」

遥「やだ。びょうきに、なったほうがいい…っ(´;ω;`)」

湊「そ、そんなこと言わないで。痛いのは一瞬だろ? ちくってするだけだよ」

遥「やだやだやだっ(/Д\)」

湊「うーん…困ったな;」

遥「いきたくない…(´;ω;`)」

湊「我慢できたら、ご飯は唐揚げにするよ。煮物も作ってあげる。お刺身も食べたいかな?^^」

遥「そんなの、いらない……(´;ω;`)」

湊「って言ってもなぁ。綾さんからも、予防接種はお願いって言われてるし…;」

遥「やだ……(´;ω;`)」

湊「……遥は、痛いのが嫌なんだよな?」

遥「うん……(´;ω;`)」

湊「じゃ、痛くないなら大丈夫?」

遥「?」

湊「ちくってする間、痛くないおまじないしてあげる」

遥「おまじない……」

〜〜〜

看護師「桜井遥さん、どうぞー」

遥「おれはおとこだ……(`д´)」

湊「病院なら男もさん付けされるんだよ^^;」

遥「むー……(/Д\)プルプル」

湊「大丈夫大丈夫。俺がいるからね」

遥「ふぇ……(´;ω;`)」

湊「ほら泣かないの。すぐだから」

看護師「じゃあ、利き手じゃないほうの腕まくって下さいね」

遥「うー……(´;ω;`)」

湊「よいしょ……このへんかな」

看護師「はい。消毒しますね(ふきふき)」

遥「ふぇぇ……みなと、かえる……っ(´;ω;`)」

看護師「あらら^^;」

湊「あ、大丈夫です^^; 遥、手つないであげるから」

遥「ぐすっ……(ぎゅっ)」

看護師「ちょっとちくっとしますよー」

遥「ふぇ……っ(/Д\)」

湊「遥、ほらほらこっち向いて。おまじないー」

ちゅっ

遥「Σ!」

ちゅっ
ちゅっ
ちゅっ

遥「な、なにするんだ…(/Д\)」

看護師「はい、終わりですよ」

遥「………えっ(´・ω・)」

ペタペタ

看護師「強く押さえたり、こすったりはしないで下さいね。これはしばらくしたら剥がしていいですから」

湊「どうもお世話になりました^^ 遥、行こう」

遥「……ん……(´・ω・)」

湊「えらかったね。注射してからは泣かなかったもんな」

遥「いたく……なかった…(´・ω・)」

湊「よかった。きっと看護師さんが上手だったんだよ」

遥「おまじない……」

湊「効いた?」

遥「ん…」

湊「じゃあ、これからは大丈夫だな^^」

遥「ちゅー……すごい…(`・ω・)」



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