:: せめっこのお話
2013.05.29 (Wed) 00:44

湊「おー、よく来たな。そのへん座って」

凌「ああ」

湊「なに飲む?」

凌「選択肢を提示してくれないのか」

湊「ごめん、つい遥相手の訊き方になっちゃったな。コーヒーと紅茶と麦茶と水道水」

凌「麦茶」

湊「わかったー水道水な」

凌「………」

湊「じょ、冗談だって! そんなに威嚇すんなマジで怖い」

凌「お前のヒエラルキーで俺がいつ夏風の位置に繰り下がったのか考えていただけだ」

湊「大丈夫だお前は真ん中だルシと同じ位置」

凌「…低いな」

湊「低くねーよ普通だろ! お前のルシ位置が低いんだよ、はい麦茶」

凌「ああ」

湊「しかしみんな遅いな」

凌「そうだな」

湊「遥は図書館行っちゃったしなぁ。ま、人多いの嫌いだから本借りてすぐ帰ってくるだろーけど」

凌「俺もそうしている」

湊「へー」

凌「授業中もあまり自分の両隣の席を封じられたくない」

湊「うっわ遥と同じこと言ってる(笑) 窮屈だ、とかさ」

凌「桜井はそういう方面で波長が合うらしい」

湊「ああうん。俺もたまにかりんくんに凄く同意する。野菜の底値をひたすら家計簿に書いたり」

凌「常々思っていたがお前は桜井の恋人というよりむしろお母」

湊「それ以上言うなあああ! だってしょうがないだろ遥にやらせるわけいかないしっ」

凌「やればできるタイプではないのか?」

湊「うん……まぁ、洗濯物たたむとかはできるけど料理はまだ…目玉焼きとかね」

凌「目玉焼きは料理と言えるレベルなのか」

湊「やめてぇぇそんなこと言ったら俺まだ遥の手料理食べてないことになるだろぉぉ(泣)」

凌「(哀れだな…)」

湊「おい無言で肯定すんなお前今絶対哀れだなとか思っただろこのやろむっつりのくせn」

凌「誰がむっつりだと」

湊「お前だお前」

凌「………」

湊「………」

凌「………」

湊「……ぷっ」

凌「…ふっ」

湊「あっはっは! あー馬鹿らしっ」

凌「そうだな。喧嘩をするのも……Σはっ」

湊「え、なに。あー、CM? そういや最近公開してんだっけ、この映画」

『「ポチーっ! お願い、戻ってきてよぉポチぃ…」 絶海の孤島に残された子犬は果たして、家族のもとへ帰ることができるのか…。かつての野良犬だったポチがやっと巡り会えた、温かい家族と…』

湊「あー、動物ものって泣ける映画多いからな。まぁでも所詮犬の」

凌「ぐすっ……生き残れポチ……」

湊「……」

凌「必ずや家族と再かぃ……ぐすっ、できるは」

湊「……なんでCMで泣けるんだよお前は。わけわかんねーよ」

凌「何故お前こそ平然としている」

湊「だってこの前感動映画見てもお前はしらーっとしてただろ! 泣いてたのかりんくんと夏風だけじゃん!」

凌「ああ、どうも人間が主役だと感情移入が……」

湊「お前人間だろうが!」

凌「あ、いや。同じ人間の映画でも、火垂るの墓は泣」

湊「このロリコン! ああ……なんなのこいつ。お前と話が噛み合うかりんくんが不思議すぎるぞ」

凌「かりんは特に会話しなくても意思疎通ができるからだ」

湊「それもうただの熟年夫婦だろ」

凌「………ふ」

湊「そこでなんで嬉しそうなのか俺にはわかんない」

凌「仲睦まじいということだろう」

湊「………なんか違う」

佳「遅くなっちゃったわねー。あら、守山は来てるみたい」

翼「そうだな、靴がある」

か「お邪魔しまーす」

遥「ん」

湊『ちょっ、マジごめんっ謝るからやめあ"ああああ!!』

遥「!?」

佳「なに、今の断末魔」

翼「小宮のようだが……大丈夫ではなさそうだぞ」

か「あ、先輩の声も…」

凌『おとなしくしないと余計に痛いと思うが』

佳「………」

翼「………」

遥「………」

か「み、皆さん?」

湊『もう無理絶対無理死ぬてかなにこれ恥ずい!』

凌『別にお前は女子でないのだから特に恥ずかしがる必要はないだろう』

湊『いやもう無理いやあああっそんな入れんなああっ』

凌『己の体を信じろ』

湊『無理もう無理ほんと無理痛い痛い裂ける! てかマジでやめて奥はだめだからうああ"あっ!』

か「楽しそうですね、お二人とも」

翼「君は今すぐ耳鼻科に行きたまえ。成島…ここは強行突破しかあるまい…」

佳「そうね……って遥ちゃん! ちょっ、遥ちゃんが倒れたっ」

か「ええ! さ、桜井さーんっ」

湊『脚開くなあああ守山ごめんむっつりとか言ってごめん謝るからやめて下さいあ"ああああ!』

凌『初めての割にはなかなか柔らかいほうだと思うぞ』

佳「あっ、あんたたちいい! いったい何して」

バタンッ

湊「あっ、ルシいいとこに来た! 今すぐこいつやめさせてくれっ」

佳「……?」

翼「何してるんだい、君たち」

か「えへ、ストレッチですよね」

凌「ああ」

佳「……は?」

湊「もー参った。人間の脚は230度まで開けるとか言い出してさ、なんかもうほぼ無理やりそこのクッションとかで押さえられて……いや、両脚もげるかと思った」

か「ほえ、僕も昔は先輩とストレッチしましたけど、180度まででしたよね?」

凌「ああ。ただ小宮は元から身体能力が高いからもしかしたら可能かと」

湊「俺、散々無理っつったよな? よっぽど根に持ってたのか………むっつり…」

凌「そういえば桜井はどうした?」

佳「あんたらのせいで気絶したわ( ´_ゝ`)」

湊「遥ああああ!!」



***
せめっこ同士も仲良しなんだよってことを書きたかった(^q^) 凌也…マイペースすぎる……´`
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