みなさんこんにちは。ボクは生徒会書記である桂木陸さまの親衛隊に所属している、しがない下っ端隊員です。名前は・・・まあみなさん興味ないですよね、割愛します。


さて、今日のボクの使命は、桂木さまの憩いの場の1つである屋上を見張ることです。
今からテンションがあがります。
なんでかって?理由はもちろん、屋上が一番桂木さまの出没率が高いところで有名だからです!・・・あ、親衛隊の中だけでですけど。全校生徒に知れてたら今頃屋上付近は人の山、屋上の見える渡り廊下は人で溢れかえってしまいますから。


とはいえ、一応屋上は一般生徒も立ち入りが許されている場所です。桂木さまがよくいらっしゃることから自然と無闇に近付いてはいけない場所になっていますけど。暗黙のルールというやつですね。まあ生徒からの不満の声を耳にしたことはないので問題ないはずです。元から人気のなかった場所で、よく苛めの頻発していたところでしたから寧ろ良い機会になったんじゃないでしょうか。

それでも桂木さま目当てに屋上に来る不届き者は数多く。屋上以外にも中庭だとかもそうなんですけど。その不逞の輩から桂木さまを守るためにボクのように親衛隊から人が派遣されてくるんです。

なんで下っ端であるボクが、危険で、でもとっても嬉しい使命をゲットできたのかというと、まあ簡単にいえばボクが柔道に精通しているからです。小柄な方ですが腕っ節には自信があります。

格闘技をしていたからかはわかりませんが、ボクから見たら桂木さまはひどくか弱そうに見えます。いえ、身長はもうボクなんか比べ物にならないくらいスラリと高いです。一見して筋肉もしなやかについててとてもとてもとてもかっこいいのですが、それでもやはり細い。とにかく細い。骨と筋肉と皮しかないような身体をしていらっしゃる桂木さまは、ぶっちゃけるとボクが力の限り握り締めたらポッキリ折れてしまいそう。というか事実折れること確実です。

だからボクがしっかり使命を全うして桂木さまをお守りしなくてはいけないんです!

まあ、出没率が高いといっても、桂木さまが屋上にいらっしゃる時間なんて極僅かなんですけどね。放課後は生徒会の仕事がありますし。


と、少しだけ意気消沈していたという、のに・・・!!



「・・・、すう・・・」

ぎゃあ、と思いっきり叫びたい衝動を堪える。なんで!なんでなんでなんで!

桂木さまは普段いつもフェンスの近くでごろりと横になって寝ているのに・・・!(というかそこにしか行かないから、ボクたち親衛隊は給水塔の陰でこっそり待機しているのに!)

よりにもよってここ(給水塔)の近くでお昼寝なんて・・・!



確かに今日はいつもよりちょっと日差しが強いけど!フェンスの近くで太陽にさらされるよりも、給水塔の影に魅力を感じるのはわかるけど!


けど、もう、本当に・・・!


屋上で愛を叫ぶ


……………………
亜弓さま、リクエストありがとうございました!
とっても遅くなった上に全然リクエストに沿ってないことに気付きました、まさに今←

も、もうしわけありませ・・・!よろしければ受け取ってくださいませ!

100726/ミケ


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