「あれ、何故成神くんが私の膝で寝てるんだ」
「すぴー」
「成神くん、成神くん、起きて風邪引いちゃうよ」
「すぴー」
「なんか絵に描いたような寝息だなぁ」
「すぴーすぴー」
「あ、ヘッドフォンであんまり聞こえてないのかな」
「すぴー」
「でも取ったらなんか起こりそうで怖いな…いっつも付けてるもんなぁ」
「すぴー」
「と言うことは今なにを言っても聞こえないのですね?」
「すぴーすぴー」
「成神くんは何故マロ眉なんですか」
「すぴー」
「何かすっきりした、毎回気になってたんだよねーマロ眉」
「すぴー」
「いや似合うけどさ」
「…すぴー」
「あれ?今なんか寝息が」
「すぴー」
「気のせいか、よかったよかった」
「すぴーすぴー」
「そう言えば成神くんって源田先輩とよく居るよね」
「すぴー」
「源田先輩背も高くて優しくて格好いいし」
「すぴーすぴーすぴーすぴーすぴー」
「寝息激しくなった?」
「すぴー」
「気のせいか」
「…まあ私が好きなの成神くんだからなーあははは」
「…」
「え、ここ寝息入るところ…ってヘッドフォン外れてる」
「すぴー」
「………成神くん、耳赤いですよ」
20110315 杏里