久保田悠来と戯れる 01:13





「悠来ちゃん悠来ちゃん」

「おーニコじゃん、どしたー」

今日、稽古合わせに来ていた私は悠来ちゃんたち氷帝メンバーに用意されている楽屋にお邪魔しに来た。圭くんや大希くんがにっこり笑って手を振ってきたので振り返す。
すると楽屋の鏡の前に座る悠来ちゃんがこちらに気付いて目をぱちくりさせた。



「あれやって、跡部のパチーン!」

「ああ、あれか」

久保田悠来こと悠来ちゃんはみんなの兄貴分。大人っぽくて色気がある癖に、中身はただの男子中学生だ。もう一度言おう、三十代を間近にして中身はまだ男子中学生だ。
ほら、今だっていつもの笑みを浮かべて腕を掲げる。…と見せかけて何故か前に突き出して。

「行ってよし!」

「わーっ!榊先生!………って違う!それ違う!跡部の!!」

「ダメですー跡部のは有料ですー」

「おいくらですかー」

「お金じゃ買えない物がある」

「プライスレス……って、なら何が欲しいの悠来ちゃん!」

「じゃあニコ、今度から俺のことお兄ちゃんって呼べ」

「元気くーん!!ばーちょんー!逮捕状出してー!!」




20121006









20120224/01:13







mae tsugi