隣の人が畳んだスポーツ雑誌からチラリと見えたそのページに、覚えのある名前を見つけた。レジに並ぶ途中の雑誌コーナーで、思わず足がそちらへと向かう。最新号の雑誌をパラパラと捲ると、見出しにその名が書かれてあって、最近テレビでも何かと話題になるよな、なんて感慨深くなったけれど、その人は中学時代の同級生というだけの浅い関係である。太線の見出しを読み進め、雑誌をパタンと閉じた。次に開くは上着の内ポケットに入れていた携帯だ。電話帳の中から旧友の名前を滑らせ、当初の目的も忘れてコンビニを出る。「円堂！風丸が結婚するって本当っ！？」見出しの一文には『風丸選手、その指輪の真意は』と書かれていた。その後風丸の結婚相手として話題に挙がったのは、中学時代の同級生の豪炎寺という男だったとか。



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◆指輪をつける
(指輪をつけた姿を見た人がざわざわする第三者の人はただのモブです)

お題お借りしました。
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