よん



『繋心くん』

「あ?どうした?」

『あの日向って子なんだけど』

「おう」

『うざいね』

「…………は?」




名前は酷く鬱陶しいそうに顔を歪め、コートを睨んでいた。烏養は突然の罵倒にガクッと体を傾けた。



『あの身長で本当にエースになれると思ってるの?』

「……どうだろうな」

『…コーチなら正直に言う事も時には大事だと思うよ』

「……そうかもな」




烏養は真っ直ぐにコートで飛び跳ねる日向を見て、少し目を細めた。



「…名前」

『なに?』

「試合をやる」

『はぁ?』

「今から試合をやる」

『いや、聞いてたけど…、』



烏養はそう言うと、名前の方へと顔を向けニヤリと口を歪めた。



「エースになれるか、なれないか、そんな事は今はどうでもいい。とにかく烏野あいつらのプレーを見てから、手伝いをするか、しないか、決めてくれ」

『………期待するだけ無駄だよ』



吐き捨てる様に名前が言っても烏養は気にした様子も無く、澤村に声をかけていた。





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