02




多分r-15くらいです




最近二郎の様子がおかしい

『ん、じゃ、ここでいいよ』

「い、いや!部屋まで送る!」

『え、いや、部屋って、ここアパートの目の前...』

「お、おくる!!」

『お、おう...』




なんか部屋まで送りたがるし、なんかソワソワしてる





『はい、部屋の前まで送ってくれてありがと』

「う、うん!」

『...本当なら私が送るべきなんだけどね。二郎は高校生だし』

「それは男として譲れない。」

『ははっ、さすがは山田家の二番手』

「ま、まぁな!」

『(すっごい嬉しそう...)』

「...」

『...え、帰らないの?』

「えぁ!?か、かえる!!帰るけど!」

『う、うん、』

「か、帰るよ!?」

『え?うん。おやすみ』

「.....おやすみ。」




すっごいしょぼんって顔されたんだけど...
え、私なんかした?



*****



お風呂上がりに上機嫌に鼻歌を奏でながら、冷凍庫にあるアイスに手を伸ばすと携帯から短い着信が鳴って、メッセージが来たことが知らせられた。



一郎[なんか二郎がしょぼくれて帰ってきたんだけどよ、なんか知ってるか?]

[え、何この画像]




ソファで項垂れてる二郎が写真で送られてきて、
しかもその近くで三郎が大爆笑している




[何も知らないけど...]

一郎[そうか、わかった。ありがとな]

[ごめんね]



謝罪を送って直ぐに別の着信音が流れて、電話が来た事に気づいて相手が一郎であるのを確認して携帯を操作する



『ん?どうしたの?』

「いや、いつも二郎を8時には帰してくれて嬉しいんだけどよ...」


『そりゃね、未成年だし』

「二郎は男だし、もう少し遅くなってもいいんだぞ?」

『いやいや、未成年を預かってる身としてそれはダメだよ』

「でもなぁ...」



何故か歯切れが悪い一郎に声をかける


『え、なに?なにかあるの?』

「いや、あのだな...、あ?あぁ、おう、わかった」

『なに?誰かと話してるの?一郎?』

「なんでもねぇ!とにかく家(うち)のことは気にしなくていいからな!おやすみ!」

『え、ちょっ、切られた...。...おやすみ』


なんだったんだろう...。


電話の向こうで誰かと話してるみたいだったけど、声は聞こえなかった。

しかも電話は急に切られてしまって、謎は深まるばかりだった。



*****



「今日は定時上がりでラッキーだったね!」

『そうだね。あれ、雨降ってる...』

「ほんとだ。傘持ってきて良かった」

『お天気のお姉さん何も言ってなかったのに』

「名前はいいなぁ〜。車だもんね」

『まぁね。』


同僚と話していると携帯が鳴った。同僚はそれに気づくと気を使って笑顔で歩き出した。



「じゃあね!」

『お疲れ様。...一郎から?』



確認すると昨日、突然電話を切った一郎からだった。



一郎[今日仕事定時か?]

[そうだよ。飲み付き合ってくれるの?]

[いや、悪いんだが二郎のやつが傘持って行ってなくて用事が無ければ学校に迎えに行って欲しいんだ]


一郎がこんな事言うの珍しいな...、と思いながらも特に用事も無いなと承諾の連絡を送る


[うん、わかった。いいよ。]

一郎[悪いな。今度お礼はする]

[二郎はまだ学校?]

一郎[あぁ、学校に居ろって言ってある]



なんで?
...まぁ、一郎が言ったんだろうし、いいか
二郎に電話すべきかなぁ...。でも学校そんなに遠くないしこのまま車で行けばいいか...


「あー!雨ぇ!」

「荒れてんな、二郎ちゃんは♪」

「二郎ちゃんって呼ぶのやめろ」

「ごめんね〜。」

「気持ちわりぃ」

「俺傘もってるけど入ってくか?」

「いや。兄ちゃんが待ってろって言うから待ってる」

「おーおー。仲いいな」

「早く帰れよ.....。あれ?あの車って、」

「中から女の人出てきた...、っておい!二郎!」








「はっ、はっ、名前さんっ!」

『ば、ばばばばばかっ!!この土砂降りの中走ってくるやつがあるかぁ!』

「え?あ、雨降ってたんだ...」

『もう...迎え来た意味ないじゃん...』

「ご、ごめん...」

『しょぼん顔しない!とりあえずハンカチで顔あたり拭いて』

「ありがと」

『嬉しそうな顔してるけど怒ってるからね!』

「うん、次から気をつける」

『よし!じゃ、車乗って』



体を軽く拭いて二郎がシートベルトをしたのを確認してゆっくりと車を走らせる




『とりあえず今まだ5時30分だから、うちでお風呂入って、ご飯食べて家に送ってくね。それともそのまま家の方がいい?』

「(名前さん仕事終わりかな?タイトスカートのスーツってなんでエロいのか分からなかったけどすげぇ、エロい。それに黒タイツ...。めっちゃエロい。いつも髪下ろしてるのに仕事だからか髪の毛縛ってるからうなじ見えるし。やばい、可愛い。エロい。好き。名前さん最高)」

『...聞いてる?』

「えっ!?うん!聞いてる!なに?」

『聞いてないよね?だからうちに来るか、二郎の家帰るかどっちがいい?』

「名前さん家!!絶対!!」

『え、なんでそんなに意気込んでるの?まぁ、とりあえずうちに向かうね』

「う、うん!!」



何故か力んでいる二郎に私は首をかしげながらも家を目指した。




『はい、どうぞ。』

「お、おじゃまします!!」

『どーぞ。じゃ、濡れてるだろうからお風呂入っちゃって』

「えっ!!濡れてる!?」

『えっ?うん、雨の中走ってきたじゃん』

「あ、あぁ、そっちか...」

『他に何があるの?』

「な、なんでもない!お風呂入ってくる!」

『そこの部屋ね〜』




二郎の為に着替えを置いて部屋でのんびりしていると二郎がお風呂から出て髪を拭きながら部屋に顔を出した。


「あのさ、この服ってさ、」

『んー?』

「も、もしかして、もと、元彼のとか...?」

『それ?それは私がサイズ間違えて通販で買ったスウェットだよ』

「あ、そうなんだ、よかった...」

『ご飯食べてくでしょ?』

「うん!」



*****



「ごちそうさまでした!」

『お粗末さまでした。よし、じゃあそろそろ行こうか』

「え!どこに!?寝室は待って!俺まだ!心の...」

『え?いや、二郎の家だけど...。もうすぐ8時になっちゃうし』

「えっ、あ、えっと、えーと、お風呂!名前さんお風呂は!?」

『帰ってきたら入るよ?』

「いま!いま入っちゃいなよ!」

『え、いやでも送っていくし、』

「ほら!入って!」

『ちょっと、背中押さないでっ、』

「ごゆっくり!」

『...えぇ〜』



何故か私をお風呂に入れようとする二郎にグイグイと背中を押されて、仕方なくシャワーだけを浴びる



『...でたよ。』

「あ、おかえっ、りぃ!?」

『え、なに?』

「(やばい!風呂上がり覚悟はしてたけど、やばい。化粧してないからいつもより幼く見えるし、髪濡れてるし、もうとにかくエロい。)」

『髪の毛だけ乾かしたら送っていくから』

「あ、あの!!名前さん!」

『ん?なんでしょうか〜?』

「ここ!ここ来て!」

『髪の毛...』

「いいから!」

二郎は自分が座っていた床の隣をダンダンと叩く

『あんまり叩くと下の人から苦情きちゃうよ...。はい、なんですか?』

「えっ、と。あの、」

『はーい?』

「(キスは前回の2回しかしてないし、あの時は俺が勢い良すぎて歯がぶつかったけど、次は大丈夫。ゆっくり、ゆっくり、)」

『二郎?大丈夫?』

「だ、大丈夫です!」

『(です?)そうですか...』

「(よしっ!)名前さん!」

『だからなーに?』

「き、き、きききキスしてもい、いいでしょうか?」

『...(ああ、なるほど)はい、どうぞ』

「(うわっ、目閉じてる顔可愛い...)っ、ん、」

『(めっちゃ唇震えてる)』

「(ここで、唇を...)ん、」

『んっ、』

「(わっ、声が...、)」

『(めっちゃ震えながら唇舐められた。...口開けろって事なんだろうか...)』

「(あ、口開けてくれた!)ん、ちゅ、はっ」

『んは、ちゅ、』

「(声!声エロすぎ!)ん、はっ、」

『んっ、ちょ、っと、』

「はっ、っ、名前さん...」



二郎は少しずつ私の方に体重をかけてきて、私は支えきれずに後ろに倒れてしまった



『こらっ、上から退きなさい』

「俺っ、おれ、」

『(たしかに二郎も高校生だし、そういうことに興味はあるだろうけど...。あれ?私これ犯罪じゃないよね?大丈夫だよね?)』

「名前さん、俺、し、シたい...」

ここで私は今までの二郎の様子がおかしいことの理由がわかった。

家まで送ろうとしたのは私の部屋に上がりたかったからで、ずっとソワソワしていたのはずっとこうしたかったからなんだろう。

前回キスしてから二郎はソワソワすることも増えた気がする


『...私、胸小さいけどいい?』

「えっ!?な、なに急に...」

『いや、三郎が「二郎は乳でかの馬鹿女が載ってる雑誌読んでる」って言ってたよ』

「三郎っ...!」

『いいのかなって』

「え、でも、名前さん...」

『こら、人の胸をジロジロ見るな。女の人は下着で色々盛ってるの』

「俺っ!でかいから好きなんじゃなくて!
名前さんだから触りたいって言うか、名前だから見たいって言うか、名前さんとシたいわけであって、別に誰でも良い訳じゃなくてっ、名前さんだからっ」

『あ〜、わかった、わかった。それ以上言うと黒歴史になるから。』

「えっ、あぅ、ご、ごめん」

『ん、じゃあほんとに、私でいいのね?』

「あ、当たり前だよっ!!」

『ん、じゃあ、二郎』

「え、えっ、」

二郎がこの後やりやすいように雰囲気作りのつもりもあって二郎の首へと手を回して、私の足の間にあった二郎の右足を足で撫でてあげた

『二郎、シて?』



んだけど、



「はっ、くっ、ぁっ、」

『えっ、二郎!?』

二郎の頭が私の首あたりに落ちてきて心配していたら

「はっ、ん、」

『.....えっと、二郎さん、もしかして、』

「ご、ごめっ、出ちゃったっ、」



二郎くんはもう少し耐性を付けてからもう一度チャレンジしようね




後日三郎からの話だと

「最近二郎の低脳が乳が小さい馬鹿女の本をずっと読んでて気持ち悪い」



二郎さん、耐性ってそうじゃない。











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