SECOND35


『山口くん…』

「はい?どうかしました?」




ある日の練習後の自主練の時にスクイズを飲む山口に声をかける。



『……山口くんって、モテる?』

「……え?」

『今時の高校生の恋愛観を聞きたくて…』

「あ〜…、俺よりツッキーの方がいいと思います。ツッキーモテるから」

『……月島くんかぁ〜…、月島くんはなぁ…』

「僕に何か?」

「あ!ツッキー!」

『げっ、月島くん…』




名前の後ろにタオルで汗を拭きながら笑みを浮かべる月島が立っていて名前は顔を引きつらせる。


「げっ、ってどういう事ですか?」

『笑みを浮かべないで!怖いから!』

「あ、あはは…」



名前は山口の背中に隠れて顔だけを出して月島を見上げると月島は不快そうに顔を歪めた。



「ツッキー!苗字さんが高校生の恋愛について知りたいんだって!」

『いや!いいよ!縁下くんに聞くから!』

「はァ?恋愛…?」




月島は山口を見て、もう一度名前を見ると鼻で笑って馬鹿にするように顎を上げた。



「苗字さんって意外と乙女チックなんですね〜?」

『ほら!やっぱりこうなる!』

「まぁまぁ…、苗字さんはどんな事が知りたいんですか?」

『えっと…、月島くんって好きな子居る?』

「はァ?」

『え!?怖い!!』




月島は眉を寄せると名前を睨み、不機嫌オーラを漂わせた。



『た、例えば…、ふざけて好きって言ったりする?』

「………」

『……や、山口くん』

「えっ、えっと、ツッキーは言わないと思いますよ」

『じゃ、じゃあ、好きじゃない子にプレゼントは?』

「……あげませんよ」



月島は鬱陶しそうに息を吐きながら答えると、名前は少し頬を赤らめて口をもごつかせた。



『…あ、あと、キス、とかは?』

「………は?」

「……えぇ!?」





名前の言葉に2人は目を見開き、山口は顔を赤らめた。




戻る


×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -