SECONDR


「………名前さん、」

『………』

「…名前さん」

『………』

「名前さん」

『ぁ、えっ、な、なに?』

「スクイズから水溢れてます」

『えっ?…あぁ!?』





名前が練習の合間にスクイズを作っていると突然治の声が聞こえて顔を上げると、溢れかえっている事を指摘され慌てて見ると言われた通り溢れかえっていたが、ボーッとしてたおかげでスポドリの粉が入っておらず名前は安堵の息を吐いた。




「……何かありました?」

『え?…べ、別に無いよ?』

「………」

『ほ、本当だよ!』




見るからに慌てる名前を治はジト目で見つめると名前は冷や汗をダラダラと流した。




「………そういえばツムが」

『ーっ、』

「……今俺がツムの名前出したらビクってしましたよね」

『してない!!してないよ!?』

「ツムの奴もバレーしてる時は変わりないんですけど、休憩になると途端にボーッとし始めるんやけど名前が関係してるみたいですね」

『べっ、別に!?何も無いけど!?いつも通りだけど!?』

「声裏返ってます」



治は呆れた様に溜息を吐くと体育館でベンチに座りボーッとしている侑を見る。



「そもそもツムが可笑しなるのは基本名前さん関係なんで分かってますけど」

『そっ、そんなの分からないじゃん!』

「だってツムは名前さんのこと好きやないですか」

『へぇぁ!?』

「……は?」





名前の反応に治が目を見開くと名前は顔を赤くして視線をキョロキョロと泳がせた。




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