SECONDJ
「にしてもええなぁ〜…」
『なにが?』
侑はボールを脇に抱えて名前を上から下、下から上に舐める様に眺めた。その視線が気持ち悪くて名前は自分の体を抱きしめて少しだけ体を捻じる。
『……なにその、エロおやじみたいな目』
「ほんまに失礼やな。………でも俺のTシャツとズボン着とる名前は、こう…、グッと来るわ」
『…………脱ごうかな』
「え!?脱いでくれるん!?ちょっ、ここじゃあかん!向こうで2人でゆっくり……」
『治〜!侑がセクハラしてくるよ〜!』
「あっ!またサムに頼って!!」
「……ツムきしょいぞ」
「なんやと!?」
名前が治の後ろに隠れると侑は治に噛み付く。
「そうやって俺以外の男にくっつくなや!」
『もう休憩終わるんじゃない!?』
「まだ5分しか経っとらん!」
侑はがるると名前を睨むと、名前は『あっ、』と声を出して思い出した様に声を上げる。
『お昼の買い出し行かないと』
「監督が買っておいたんやないんですか?」
『そうなんだけど思ったより減りが早くて…、買い足して置かないと少し不安なんだよね』
「俺は無視か!?」
「なら監督に話せば金貰えると思いますよ」
『うん。そうしてみる』
名前は大声で吠える侑を無視して黒須の元へと駆け寄る。
『買い物行ってきても大丈夫ですか?』
「やっぱ足りなくなってもうた?部費から出すな」
『ありがとうございます』
「荷物持ちに1人付けさすか?」
『え!?いや!1人で大丈夫です!』
「でもこの人数の飯やろ?」
『う…、車とか、あったりしますか?』
「部活のマイクロバスならあるんやけど…」
『バ、バス…』
名前は項垂れると黒須か声をかける。
「…お、丁度ええわ。こいつ連れてってええんで」
『……角名くん?』
名前が顔を上げると無表情の角名が名前を見下ろしていた。
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