何か注意でも受けるのかと、アンは恐る恐る隊長の様子を窺う。
「迷い込んだチャンピオンが度々ワイルドエリアで発見され、保護されているのは二人も知ってのとおりだ。今後、チャンピオンがワイルドエリアで迷子になった際、チャンピオンがアンに連絡を寄越すから迎えに行ってほしいと、上から通達があった」
「アンに、ですか? アンは候補生ですよ?」
「ローズ委員長のご指名だそうだ」
隊長とインスから目を向けられ、アンは硬直した。アンはローズ委員長と面識はない。ジムチャレンジの開会式や、テレビやネットの映像などでしか見たこともなく、公的にも個人的にも関りなど一切なかった。
「リーグ委員会は管理局の活動に協力的だし、こちらとしてもまあ、保護して案内を請け負うくらいなら断る理由もない」
「あのリーグ委員長の頼みを拒むと、損はしても得はないでしょうしね」
「そういうことだ。何よりチャンピオンの保護はガラルのためでもある。今日の午後に、委員長がチャンピオンを連れて、特別マッチのためにナックルスタジアムに来るそうだ。ついでに挨拶をしたいと、あちらから要望があった。いつ声がかかるか決まっていないから、午後は巡回へ出ずにスタジアムで待機しておいてくれ。アン、失礼のないようにな。インスも付き添うんだ」
二人へ交互に指を向け、話を終えた隊長はさっさと自分のデスクへ戻っていく。アンとインスも、自分の持ち場であるワイルドエリアへ向かうべく、管理局の外へ出るため本部の通路を歩いた。
「とんだ大役だな」
「そうですね……」
隣を進むインスに返すアンの声は明るくない。
「まあ、そろそろ許可を出すつもりだったが、今日は巡回しつつタンデムの練習をメインでやっていこう。これからはアンが一人でチャンピオンをお送りしなきゃならないんだからな。いつもリザードンで付いてきてもらえるわけでもないし、安全なタンデム飛行ができるようにしないと」
「えっ?」
インスの発言に驚き、思わず足が止まる。
「わ、わたし一人で、ですか? インスさんは一緒に来てくれないんですか?」
「指名されたのはアンだ。慣れないうちは付き添うが、俺が非番でいない日もこの先あるだろう。上からの指示とはいえ、俺たちに任された区域を放るわけにはいかない。アンがチャンピオンから連絡を受けて迎えに行ってる間は、俺がパトロールを続けなきゃな」
「そんな……」
絶望とまではいかないが、アンの顔色はますます悪くなった。
ダンデの案内は難しいことではないが、隊長が言ったようにダンデはただの少年ではなくガラルのチャンピオン。案内中に彼が怪我でもしようなら――そんなことは一切許されない。とんでもないプレッシャーに胃がキリキリと軋むように痛む。
午前中はインスが言ったように、彼をアンのアーマーガアに乗せてのタンデム飛行の訓練。
同乗者に不安を与えないよう、二人を乗せることで重心が変わるのをアーマーガアにしっかり慣れさせ、昼前には本部に戻ってランチを済ませた。
デスクでサンドイッチを片手に新聞を読む隊長に見送られながら、アンたちはナックルスタジアムに移動した。
話は通っていたらしく、ロビーの受付スタッフから近くの長椅子で待つように言われ、アンとインスは壁際のベンチに腰を下ろした。
キャップを外しジャケットを脱ぐと畳んで脇に置き、レンジャーの証であるスカーフを整える。まだ候補生のアンは若葉のようなグリーンで、インスは鮮やかな空を模したブルー。いずれアンもパトロール隊の色であるブルーを巻く予定だ。
服装のチェックを済ませ、ナックルジムをじっくり見てみる。壁は石造りで、中を通る空気もどこかひんやりとしている。
今年もジムチャレンジは例年通り開催されており、チャレンジャーの数は去年の1.5倍、ルーキーだけを見れば2.3倍だそうで、ターフタウンの中を行き交うトレーナーもずっと多かった。昨年のチャレンジ中に途中棄権したヤローは、セミファイナルトーナメントに残らなかったので今年はターフジムから回っている。
しかしこのナックルスタジアムの人の出入りは、それほど多くないように見えた。前回のセミファイナリストが第四のジムから回っていたとしても、第六のジムであるこのナックルに挑むにはまだ日があるのだろう。だからこそチャンピオンの特別マッチを今ここで行うことができる。
「ナックルスタジアムは本当にお城そのものですね」
「雰囲気があっていいよな。スタジアムだけで選ぶなら、俺はナックルが一番好きだ」
ジムチャレンジは第三のエンジンジムまでしか到達していなかったアンにとって、こうしてナックルスタジアムに足を踏み入れるのは不思議な感覚がある。
ヤローやダンデやソニアはここも越えてシュートスタジアムまで行った。アンも共にあのバトルコートに立てればよかったが、今は特にそういう欲はない。
あのときジムチャレンジを途中で諦めたから、エリアレンジャーという職に出会うことができた。シュートスタジアムを目指すより、ずっと今が楽しい。
「アン!」
ロビーに声が響く。アンは頭を巡らせ周囲を探って、出入り口からこちらへ駆け寄ってくるダンデを見つけた。
ダンデの後ろには人影が一つ、ゆったりとした足取りで続いてくる。
近くで見なくても分かるほどに仕立てのいい上着を羽織り、革靴は先端まで艶やかで品のあるデザイン。首元は目を引く薔薇色のタイ。口周りを飾るように整えられた髭も気障になりすぎていない。
「君がアンくんだね。初めまして、ローズと申します。私のことはご存知かな?」
アンとインスはベンチから立ち上がり、ダンデの横に立つ男性を前に背筋をピンと伸ばした。
「はい、ローズ委員長。存じ上げております」
「よかった。レディに名を覚えていただけるのは、紳士としてこの上ない幸運だ」
口元が緩み、アイスグリーンの両目が細くなる。その表情は、ファンである男性歌手へ向ける姉の言葉を借りるなら、『セクシーで素敵』といったところだろう。
「話はもう聞いているだろうけれど改めて。ワイルドエリアにチャンピオンが迷い込んだら、君に連絡を寄越すので、迎えに行って目的地まで送り届けてもらいたい」
「あの、わたしでよろしいんでしょうか?」
「もちろん。君はその若さでレンジャー候補生に選ばれ、アーマーガアでの飛行も得意だと聞いているよ。それに何より、彼が君を指名しているんだ」
ローズが隣のダンデに目を向ける。
「アンのことを話して、委員長に相談したんだ。他の人に不満があるわけじゃないんだが、アンが迎えに来てくれるとオレも気が楽だから。迷惑でなければお願いしたい」
なんとなくそんな気はしていた。リーグ委員長が、一介のレンジャー候補生のアンを知っているわけがない。委員長ではなくダンデからの指名とあれば納得だった。
「君がダンデくんを送り届けてくれれば、私たちもとても助かるんだ。頼めるかな?」
委員長が少し腰を曲げ、アンと視線を合わせて問う。
「せ、精一杯、努めさせていただきます」
近さに驚いて後ろへ少し体を反らせたが、アンははっきり答えた。元より、断る選択肢などない。
ローズはアンの返事ににっこり笑って体勢を戻し、
「ダンデくんは先に控え室へ行って準備を。君、案内を頼みます」
とダンデに声をかけ、後ろについていたスタッフに指示を出した。
「アン、これからよろしく頼むぜ」
機嫌よく歩き出したダンデをスタッフが止める。控え室ではない方へ向かおうとしていたらしく、行き先を修正されながらダンデは去っていった。
「無理を言ってすまないね。君の候補生としての活動に支障を来さないよう、状況に応じて他のレンジャーに向かってもらうこともあると彼には伝えています。厳しいときは、遠慮なく他のレンジャーに要請してください」
「はい。お気遣いありがとうございます」
ローズの言葉に、突然課せられた重圧が少しだけ軽くなった。
挨拶は済んだはずだが、ローズはその場から動かない。目上の彼が動かないのなら、アンも立ち去るタイミングが分からない。
「君にお願いしようと思ったのは先に述べたとおりですが、別の理由もあります」
話はまだ終わっていなかった。落ち着いていたアンの胸がざわつき始める。
「チャンピオンの彼は、君からどう見える?」
脈絡のない質問にアンは目を瞬いた。
「どう…………チャンピオンだな、と。あっ、チャンピオンカップをシュートスタジアムで観ていましたが、とても強くてびっくりしました。わたしより年下なのに、あんなにすごいバトルができるなんて」
方向音痴ですぐに道に迷い、口を開けばポケモンやバトルの話。アンから見たダンデは放っておけない、つい世話を焼いてしまいたくなる年下の男の子だった。
けれどバトルコートに立てば一転して、パートナーへ繰り出す指示にも、相するトレーナーに見せる表情にも迷いはない。ダンデは圧倒的な強さを見せつけ、シュートスタジアムで頂点に立ってみせた。
「そう、彼は優れたトレーナーで、ガラルが世界へ誇る存在になるだろうね。しかし彼はまだティーンですらない、幼い子どもでもある」
ローズが人差し指を立てる。伊達な出で立ちと違って、爪は丸く節も目立つ無骨な手だった。
「チャンピオンというのはとかく忙しいものでね。空き時間もあまりない。本来ならまだ親元で暮らす年頃だというのに、あちこちのホテルに泊まらせて、あまり自宅に帰してあげられていないのが現状だ」
知らなかった話だ。けれど連日メディアで姿を見かけることを考えれば、彼の多忙さは想像に容易くない。むしろ迷子というタイムロスが発生しやすいだけに、予定が押されて休暇が潰れていてもなんらおかしくない。
「私は彼に、ガラルを率いるチャンピオンとして在ってほしい。人を惹きつける魅力は、強さだけでは維持できない。人間性も重要だ。人は人と関わり成長していく。社会性を学ぶのに歳の近い友人は必要だと、私は考えている。しかし彼の周りに居るのは、彼よりずっと年齢も背も高い者ばかりでね。同じ目線で語り合える存在がない」
ローズは挙げていた手を下ろし、そのまま腰の後ろで組む。
「案内人としても、友人としても彼を導いてほしい。ガラルのチャンピオンの名に恥じぬよう、正しく、ね」
瞳のグリーンは、ヤローのあたたかな緑と違う冷えた色だ。言外に含んだ意味を読み取れるかと試されている。
親元から離れ、同じ年頃の友人たちからも切り取られ、このままではダンデは『普通の少年』から逸脱してしまうことを、ローズは危惧していた。少年らしさの欠如が、若きチャンピオンのイメージを損なうものだと認識しているのかもしれない。
迎えに来てほしいと頼んだのはダンデだ。ローズはその意を汲みつつ、利用しようとしている。
ローズ自身がアンに望む役割はダンデの友人。チャンピオンとしての価値を下げず毒にもならず、ダンデが一人の人間として成長する礎の一つを担うことを求めている。普段はのんびりとしているアンの頭は自身でも驚くほど働き、そしておそらく正確に察した。
「はい。チャンピオンの名を汚さない、良き友人に」
アイスグリーンをまっすぐ見つめ返してアンが答えると、ローズはにこやかに笑んだ。
「君が聡明な女性で安心しました」
満足気なローズは、そばについている秘書へ声をかける。
長い髪を背中に垂らし、耳を大きなアクセサリーで装う女性が、アンに自身の番号を教え、彼女のそれも訊ねる。ダンデに関わることで何かあれば連絡を入れるよう言われ頷くと、なぜかローズのリーグカードを貰った。リーグ委員長もカード持っているのか、そして配っているのかと、戸惑いながらも受け取る。
やりとりを終えると、ローズは秘書の女性を連れ、ダンデが消えた通路へと向かう。後ろに残りのスタッフも続くので、ローズの姿はすぐに見えなくなった。
「なんか……大変そうだな」
黙って事の成り行きを見ていたインスが一言こぼした。アンは力なく笑って返す。『子どもを利用する大人に気をつけろ』と、いつだか言われたことを、ふと思い出した。
アンがダンデのお迎え役を担うようになって初めて呼び出されたのは、あれから三日後。アンはダンデに周囲を撮影した写真をスマホに送ってもらい、受け取った情報から場所を特定して飛ぶ。
ワイルドエリアの人工物は、今は使われていない見張り塔や、川を渡る橋や陸橋の柱くらいで、看板もほとんど立てられていない。レンジャーは風景から場所を割り出せるよう、地形や景色を頭に収めている。
スマホの位置情報を利用できればよかったのだが、どうやらワイルドエリアのいろんな場所にある『巣』から伸びる赤い柱が近くにあると、何らかの影響を受けて正しい位置を表示できないことがある。
大量かつ高密度のガラル粒子が原因なのだろうと予測されているが、その辺りの解析はまだ進んでおらず、今のところは景色と記憶とその日の天気に頼るのが一番早かった。
ダンデからの連絡は活動中以外にも届く。
休みの日に家でポケモンたちの世話をしていて、迎えに来てほしいと頼まれたことは一度や二度ではない。
アンはその度に、厚着をしてゴーグルとグローブを嵌め、アーマーガアに飛び乗ってダンデの元へ行く。現地が砂嵐などで飛行が難しい際は、ウインディに騎乗して地上から駆けつける。
せっかくの休みなのに、と思う心がまったくないとは言い切れなかった。チャンピオンと比べれば大したことはないかもしれないが、アンはスクールに候補生にと多忙で、合間でなんとかポケモンたちの世話をしている。
けれど、迎えに来たアンへ向けるダンデの無邪気な笑顔を見ると、そんな不満はすっかりなくなってしまうから、アンは欠かさずダンデを迎えに行く。
「じゃあ今度はアンが、ダンデくんのお守りをしてくれてるんだ」
アンティークな小花柄のエプロンをつけたソニアは、フライパンから目を離さないままアンに言った。
「お守り……」
「お守り。迷子センター。お巡りさん。警察犬。探偵。ナニー。アタシはいっつもそんな気分だったなぁ」
ソニアが指を折って、かつての自分が想起した役割を挙げる。アンはそんな風に思ったことはないが、『迷子センター』というのは少し共感できた。
オフの今日、アンはブラッシーの外れにあるソニアの自宅へ遊びに来ている。
料理の道を究めると志したソニアに、食べてほしいと招かれたはいいが、時間通りに到着したもののまだ調理の途中。アンはキッチンに置かれた椅子に座って、そばでお喋りを楽しんでいた。
「料理って奥が深いよね。ちょっと塩を入れるだけで味が変わるんだもん。ダンデくんみたいに、なんでも強火でやればいいってものじゃないのよ」
ダンデの料理を思い出しているのか、ソニアは木べらを持ったまま肩を竦める。
『強火』とダンデはとてもイメージが結びつきやすい。とりあえず強火で仕上げようとする姿も目に浮かぶが、シュートスタジアムで感じた、ダイマックスしたリザードンが放った炎の熱気は、今でもアンの肌に記憶として残っている。
「ソニア。お客様だよ」
「アタシに?」
廊下からソニアの祖父が顔を出す。祖父について後ろから現れたのは、長い黒髪の少女だ。
「ルリナじゃん! 急にどうしたの?」
「ちょっとブラッシーに寄ったから、ついでにと思って。でもごめんなさい、先客があったのね」
アンへと少女が目を向ける。空の一番薄い色のようにきれいな瞳に、アンの胸がどきりと音を立てる。
ツンと吊り上がった目元と、少しだけぽってりとした唇。顔立ちは美しく、短いスポーツパンツから伸びるのはすらりと長い褐色の脚。思わず見惚れてしまった。
「アン、この子はルリナ。去年のジムチャレンジで仲良くなったんだ」
「知ってるよ。セミファイナリストだよね」
少女のことをアンは覚えている。ルリナの存在はテレビを通して知った。
残念ながらソニアと対戦して負けてしまったが、バトルへの熱い姿勢と、その容姿の良さでもメディアから注目されている。
「はじめまして、ルリナです」
「アンです。はじめまして」
「アンもジムチャレンジのときに友達になったの。ねえ、せっかくだからルリナも一緒に食べていってよ。もうすぐ出来上がるから」
挨拶と紹介を終えると、ソニアがコンロに目をやってルリナを誘う。
「いいの? 呼ばれていないのに」
「今呼んだからいいの。アンもいいよね?」
「もちろん。みんなで食べる方が楽しいよ」
遠慮するルリナをアンが歓迎し、もう一脚用意された椅子をルリナに勧める。ソニアが仕上げに集中している間、アンとルリナは互いのことを話した。
二人もソニアと同じくジムチャレンジの同期だったことや、ルリナは今年もチャレンジに挑んでいること、アンはエリアレンジャー候補生になったこと。
ソニアも料理の合間にお喋りに参加して、話題が尽きることもなくキッチンには賑やかな声が続いた。
「よっし、完成!」
ソニアが一つ手を叩く。ダイニングテーブルには三人分の食事が並んでいる。スコッチエッグにシェパーズパイ、スープサラダといった、ガラルでよく見る家庭料理だ。
「さあ、食べてみて!」
ソニアに勧められ、アンとルリナはそれぞれ目の前のスープサラダを口へ運んだ。適度にぬるく火傷することはなかったが、強烈な酸味と苦味が舌に刺さる。
「どう?」
期待を込めた目を向けるソニアに、アンは答えに窮した。ルリナを見やれば、彼女もまたアンを見ていて、ほんの少し苦く笑う。
「……珍しい味だね」
「え、ええ。刺激があって、独創的な」
アンとルリナが努めて笑顔で返すと、ソニアは二人の様子を訝しんで、自分の分に口をつけた。
「うっ……」
手で口元を押さえ、ソニアは硬直する。アンはハラハラした気持ちでソニアを見守り、ルリナは黙って水差しを取ってソニアのグラスに注いだ。
渡された水を煽って飲み干したソニアは、グラスをテーブルに置くと同時にがっくりと肩を落とす。
「まっ……っずい!」
ゴン、と額をテーブルに打ち付け、顔を伏せたまま「どうしてこんなに美味しくないのよぉ」と嘆いた。
「あなた、途中で味見をしなかったわね」
今度はシェパーズパイの味を確かめたルリナが呆れた様子で指摘すると、ガックリした様子で「はい」と小さな返事があった。どうやら勘や目分量で味をつけて、仕上がりを舌で確認しなかったらしい。
「何がいけなかったんだろう……《ホズの実》じゃなくて、《ナモの実》を使ったのがだめだったのかしら」
さらには独自のアレンジも加えていたと知り、ルリナは大きくため息を吐いた。ホズとナモでは味の風味も方向性も違う。ちぐはぐな味に仕上がっているのも納得だ。
「でも、見た目はすごく美味しそうだよ」
「見た目がまともだから余計にびっくりするのよね。バトルもそうだわ。不意を衝くことが大事よ」
「アタシの料理はポケモンバトルじゃないんですけど!? 『見た目は』って何よ!? 『見た目は』って!!」
なんとかフォローをとアンなりに善処してみたが逆効果だったようで、ソニアの落ち込みはしばらく続いた。