「ねぇねぇお妙ちゃん、この格好変じゃないかな?…髪もちゃんと綺麗に巻けてる!?グロスは何色がいいかな!!」
「なに、またあの天パとデートなの?」
「うん!…ねぇ、変じゃない?」
「別に変じゃないけど、毎回毎回そんなに気を使わなくてもいいんじゃないの?どうせ、脱がされるんだから」
「お、お妙ちゃん!!」
「まぁ、可愛い。真っ赤になっちゃって!」
「もうっ、からかわないでよ」
「はいはい。ほら、早く行かないと遅れちゃうわよ」
「え、もうこんな時間!?…じゃあ、またね!」
銀ちゃんと付き合い始めて3ヵ月。今日は久々のデートの日。
付き合う前までは万事屋でしか会う機会がなかったから、外で待ち合わせたりするのは新鮮で何回経験してもドキドキしちゃう。
「あれ、銀ちゃん早いね!」
「お前が遅いんだろ」
「痛っ!」
「デコピンンくらいで大袈裟だなー」
「だって、銀ちゃんのデコピン痛いもん!」
「へいへい。じゃー、デコピンだけで半泣きになってる可愛い名前ちゃんは俺のものだってみんなに分からせるために手でも繋いじゃおうじゃないの」
「半泣きになんて、なってない!」
「あれ、じゃあ手繋ぐの止める?」
「……やだ」
「うわ、名前ちゃん可愛すぎ。俺、今日も狼さんだわ」
「銀ちゃんの馬鹿」
「…あ、いつもとグロス違うじゃん」
「んっ、」
不意に重なった唇。
離れると、唇に付いたグロスを舐める銀ちゃんが色っぽくて…
「なんだ、すげぇ苺のするけど味はしないのか」
「せ、セクハラーーーっ!」
今日もお互いの温もりを感じながら貴方の腕の中で眠りたくなった。
「俺、一応名前ちゃんの彼氏ですぅ。セクハラにはなりませーん」
甘い、リップ
貴方の前では、いつも可愛くいたいの