「アルくんっ…や、やあ…!」


「大丈夫だよ、兄さんには秘密にしてあげるから…」










本当に好き?










「……ここな?どーした?」


「えっ!?…な、何でもないよ!」


さっきから、ここなの様子がおかしい






………………………




「ここな、先に俺ん家行って待ってろ」

「え?なんで……?」

「あ――…、あれだよ…その、」

「また呼び出し―…?」

「あっ?、ああ………」

「何でみんな、こんなんばっか好きになるの?しかも私いるの知ってて――……」

「お前もその1人だろ?」

「悔しい……」

「まあ、ちょっくら行って来っから!お前は先に家行ってオレの健全な本で勉強しとけ!、帰ったらヤってやっからよ!」

「ばか!」

「ヘイヘイ、バカに"エド、もっと"とか厭らしく縋るやつは何なんだか」

「わ―――――、聞こえなーい」

「顔、真っ赤……想像した?」

「してない!、とっとと行って!!」

「ヘイヘイ」






オレがいけないんだ


オレがお前を先に行かせなければ、あんな事にはならなかったのにな……






「……ここな?」

「なっ、なに?」

ほら、やっぱりおかしい

さっきから俺が名前呼ぶたびビクつくし、何かそわそわしてるし……


「お茶持ってきたよー」

「おお、さんきゅ」

「ここな先輩、さっきは……」

アルが何かを言い掛けた瞬間ここなが立ち上がり慌てて口を塞いだ


「なに隠してんの?」


「なっ!何にも隠してないよ!!」

「僕ねー…」

「言っちゃダメ!!」

「アル、なに?」

俺は涙目になりながらアルにダメだと訴えるここなを抱き上げアルから離した


「もうここな先輩往生際が悪いよ、ありがとう兄さん」

「で、なんなんだよアル?」


「ああ…僕ね、兄さんが来る前にここな先輩の事襲っちゃった!」





は?

いま、何て言った?

聞き間違えだよな

アルがそんなことするわけ……


「ここな先輩、意外と胸でかいし必死に抵抗するから、かなりそそられたよ」

「……アル、お前マジで言ってんの?」

「怖いなあ、そんな睨まないでよ兄さ…」

俺はアルが言い終える前に今までにない程おもいっきりアルを殴った

「…けほけほっ」


「エド!!!、…やめて!」

「ここな、お前は黙ってろ。アルお前何したか分かってんのか」


「何って、せっくす?」


「お前っ!!!」


俺が再びアルを殴ろうと腕を振り上げた時ここなが俺の腕にしがみついた



「やめて!!、エド、やめて!」


「お前何言って―…アルに何されたか……」

「何にもされてないの!」




は?



なに言ってんの?


記憶喪失?

あまりにもショックで

記憶がぶっ飛んだか?





「何にもされてない!」


「何言ってんだよ、アルに…」


「私が協力してもらったの!」

「は?」

もー、わけわかんねー



「ここな先輩は兄さんが本当に自分のことが好きかわかんなかったんだって、だから僕がこの計画を持ち出したわけ!」






――――――――






「お邪魔しま―す……」

「はーい、……あっ!!ここな先輩」

「アルくん!、エドに先に行ってろって言われて……お邪魔してもいいかな?」

「はい!上がって下さい」

「ありがとう……」


「先輩?どうかしました?」

「……え?」

「何か、元気ないみたいですけど」

「…………」

「兄さんのことですか?」

「……うん」

「兄さんはここな先輩にベタ惚れですよ?」

「会ってもえっちばっかりなの」

「まあ、兄さんですからねー」

「うん……でもね、エドもてるし私じゃなくてもいいのかなーって。」

「確かめてみますか?」





――――――――







「はあ!?、……もーなんなんだよ―…」




「エド、私のこと好き?」


「……………」

んなの照れ臭くて言えるかよ!

「にーさん!」


「あ――!!もう!、好きだよ!!世界中で一番!」


「私も世界中で一番エドが好き!」





「てか、ここな。お前覚えてろよ」



「……へ?」


へ?じゃねー、オレを騙しやがって


「今夜、泊まってくよな?」






「やだ―――――!」




「やれやれ」









−fin−









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