明日が急に愛しくなった




それが君を好きって証明




たった一言で満たされる











キスより甘くささやいて











「…………愛してる?」


「ブーーーーっ!!!」


何だ、こいつ?いきなり

珈琲吹いちまったじゃねーか


「あーあ、珈琲もったいないなあ…」



お前のせいだよ



文句をいいながらも俺の溢した珈琲を拭いてくれるマイリン





マイリンは俺の可愛い可愛い可愛い彼女


小さい時からずっと一緒にいて、いつの間にか好きになってて俺から告白したらマイリンも同じ気持ちだった




いつ帰って来るか分からない俺をいつも待っててくれてる



夜中に扉を叩いても笑顔で出迎えてくれる


しかも、扉を開ける前から俺だって分かってる。


ノックすると急いで俺の名前を呼びながら玄関まで走って来て扉を開けるこいつの姿が可愛くて仕方ない




「ねえ、エド……」




俺の溢した珈琲を拭き終えミルクと砂糖をたくさん入れた珈琲を片手に俺を見つめながら、こいつは先程の質問に話を戻す




壊したいくらい愛してる




なんて言えるわけもなく……




黙り込む俺に

こいつは頬を膨らませ何だか怒っているようだ


全然怖くねーぞ?


なんて思ってるうちにマイリンはいつの間にか大きな扉を閉める音と共に寝室へ




あーあー……

あいつ、めったに怒らねーのにな












「僕はウィンリィの所に泊まるからね」



リゼンブールに帰る汽車の中でアルは当然のように言った。


アルの心使い


まあ、疾しいことは何もないが


マイリンと2人で楽しい時間を過ごすのはリゼンブールに帰って来た俺の一番の楽しみだから





「…………マイリン?」


寝室の扉を開けて君の名前を呼べばベットの隅ですすり泣くマイリンの声が




ああ、俺が照れてる場合じゃねーんだな




マイリンは俺たちの危険な旅を知ってるから、いつも不安なんだ


それでもたまにしか会えない俺を待っていて笑顔で出迎えてくれる


そんなマイリンに

愛してる

の一言さえも言ってやれない俺は最低だよな








「マイリン、泣くなよ」




愛してる




「マイリン、」




世界中の誰よりも




「いつも、ありがとう」




言葉じゃ伝わらないくらい




「………愛してるよ」








fin







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