「マイリン、」

何度、声をかけても夢から覚める様子のない名無しに小さくため息を零し、パラパラと降り始めた雨を窓から眺めた。


白くて細い太股(どんなに細くても太股)、乱れた髪、ちらちらと視線を奪う谷間(ぎりぎり谷間と呼べるくらい小さな小さなそれ)、すべてが僕を誘惑する。


付き合って3ヵ月、今だ、まともに手も繋げない。


今まで付き合ってきた女の子に普通にしてきたこともマイリン相手だと、生まれたばかりの赤ん坊のように全部が新鮮で初めて体験する事のように胸が高鳴って、すっごく緊張して、でも君の全てが愛しくて

これが僕の初恋なんだ、本気で好きになった女の子はマイリンが初めてなんだって今さら気付かされた。


今はまだ、生娘の君を、はやく僕でいっぱいにしたくて、でもまだその時じゃない。

僕は待つよ。

“君が目覚めるまでね”








(ロキ!! 何してるの!?)
(見てわからないかなぁ〜マイリンの胸のサイズを測ってあげようと思って!)
(ちょ、ちょっと!そこ胸じゃないし、サイズなんて測らなくていいから!)
(やっぱり、マイリンって胸小さいんだね〜)
(はぁ!?てか、なんで勝手に私の家に侵入してるの)
(それ聞いちゃうの?長くなるよ〜)
(もう、いいから出てって下さい)




僕に真面目な話は似合わない




‐fin‐






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