「なんか言ってよ、新羅」

「……」


「ねえ新羅」


「お願いだから」


「ねえしんら!」



やめてほしい

そんな物を見るみたいな目で見ないでほしい

冷たささえない無機質な視線が体を舐めてまたどこかへ行く。


背筋が震える。
怖い、
怖い、

怖い、


怖い?






 「違うだろ」





つまらなそうな声、心底どうでもいいみたいな態度を隠す気もない。



ああ、ああ、


息がつまって、くらくらする
からだの中身がぎゅうぎゅうに締め付けられて、


ぞくぞくする、たまらない。



そのまま、どうか、このまま、





(おちる、それは心地よく、)



一瞬見せる蔑む視線、優しく歪む唇に今日もまた恋をする。








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