02
「畏れる奴には行かせられないが、腐ってる奴にはもっと無理だな。
なんせ今回の任務は、囚われのお姫様を救い出すっていう、おとぎ話の定番任務なんだからねぇ」
「は?」
「まあ、捕らえられてるのは檻の中じゃなく自分の中…姫と言うより王子だがな」
「何訳の分からないことを…」
「だから、ナルトを連れて帰ってこい。
ここに…この、木の葉隠れの里にな」
聞き間違いじゃない。
今は確かに俺、起きてる。
夢じゃない。
体温が、戻ってきた。
呼吸も。
チャクラも。
鼓動も。
世界が、色彩を帯びてきた。
「…っ…暁にですか?ナルトはまだ無事なんですね?」
「いや、ナルトは今―――」
*
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