03
「悪い口ですね…」
カブトはそう言って、俺の口を塞ぎながら、突っ込む指の数を増やしていった。
「もう、ずいぶん開いてますよ…里では誰に抱かれていたんです?」
「…んッ…はぁん…」
「本当に厭らしい声だ…その声で誰を誘ったんです?」
「い…から…もう…ああん!」
「ねえ、俺のが欲しいと言ってください…その声で」
俺はカブトの首に手を回して、云う。
「んっ…カブトの…おっきいのを…ぐちょぐちょの…俺の…なかに…入れてッ…」
「っ!…仕方ない…ですね…!」
カブトは自らのを俺のそこに押し当て…
―――一気に突いた。
「ああああん―――!!」
「凄い…締まり…くッ」
カブトは一端動きを止めて、俺の両手を頭の上で括り、露わになった乳首に噛みついた。
「痛…!」
苦痛に顔を歪めると、あいつは嗤った。
「いい表情…ゾクゾクするよ…」
「―――ッ…サドが」
「ええ、仰るとおり」
もう一度カブトは嗤って、今度は更に腰を押し進め、俺の中をかき回した。
快感に身を任せて、俺はただ、喘いでいた。
+ + +
「やっ…イクっ…イッちゃう…!」
俺はカブトの髪の毛を引っ張った。
「イッて…いいですよ…くっ…!」
その刹那、俺は何故か、カブトの髪の色が…
銀に見えた。
「あっ…ん…カカシ…!」
俺は無意識に、その名を紡いで、達した。
そして、次の瞬間、腕に何かを刺された。
(毒…?)
歪んだ笑顔が、霞む視界に浮かんでいた。
「云いましたよね?ボクが抱いている時だけは、君はボクのものだって…
ダメじゃないですか…他の男の名なんかを…口にしちゃあ」
狂ったその声が耳に届いたのを最後に、
俺は完全に意識を、
失った。
+
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