02
+ + +
「三日間も放置するなんて、全く貴方は残酷な方です…」
滝の下の岩場で、俺はカブトと会った。
そこは以前、こいつと殺し合いを演じた場所。
別に、思い入れがあるわけじゃない。
人目につかず、木の葉からも来やすい場所ってだけ。
カブトは、俺の足下に跪いて、手の甲に口づけをした。
こいつはいつも、俺にこうするんだ。ああ、気色わりぃ。
「いつもながら…これから手酷くする相手に対して、とんだ紳士気取りだね、カブト兄ちゃん」
俺は嘲笑と一緒に、口づけをやった。
面倒だから、とっとと行為を済ませたかった。
はやく、疼きを治めたかったから。
だけど何を勘違いしたのか、奴は妙に嬉しげに笑いやがった。
「ねぇナルト君、ボクが君を抱いている時だけは、君はボクだけのものだからね…」
そう言ってカブトは起ち上がり、俺を背後の岩に押しつけた。
上着に手を滑り込ませながら、耳元に口を寄せてくる。
「そうしてくれるだけで…ボクは貴方に真の忠誠を誓う」
しゃがみ込んだ奴は、俺のパンツのジッパーをおろし、俺自身を取り出して口に含んだ…
「んっ…気持ちいぃ…」
俺はカブトの髪の毛を掴んだ。
「もっと啼いて、ナルト…」
「はぁ…ん…」
チュっと、先端を音を立てて吸われ、俺は仰け反った。
背後には硬く冷たい、岩の感触と、宙には…
銀の月。
(カカ…シ…)
頭に浮かんだその名に、何故か鳥肌が立つ。
その様子に気付いたカブトが、口の動きを止めた。
「どうしました…?」
俺が、誰かの気配を察したのかと思ったらしい。
「いや…なんでもない…」
俺はそう言って、カブトに抱きついた。
そして耳に囁いてやる。
「はやく…カブトのが欲しい」
「―――…ッ!」
直後、俺は押し倒され、ズボンを引っこ抜かれ、露わになる下半身を、カブトは満足げに眺めていた。
「ここ、もう溢れてきていますよ?貴方は本当に淫乱ですね…」
ボクのも咥えてください、と言ってカブトは俺の口にそれを突っ込んだ。
所謂69の形態で。俺たちはお互いのを舐め合った。
あいつは俺のを咥えながら、指を下の口に突っ込み始め。俺は思わず歯を立てた。
「つッ…!」
カブトは体勢を変え、俺の片足を持ち上げて、自分の肩に乗せた。
『この体勢の方が、お前の顔が良く見える…』
―――…また浮かんだのは、あいつの言葉。
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