ナルト視点(※カブナル)
うざいうざいうざいうざい
要らない要らない要らない要らない
愛も
恋も
なんにも見えない聞こえない
俺にあるのは、生への未練と、性への執着。
それだけ。
死ぬのは許されない。
穢されないと許されない。
それが、原罪を背負って生まれてきてしまった、俺と言う生き物。
なのに…
カカシが来たあの日から、俺はずっと部屋に閉じこもっていた。
何日経ったかなんて分からない。
ただ、煙草をふかして、床に転がっていた。
ドアをノックする音や、誰かの声が聞こえたけど、誰にも会いたくなかった。
カカシの声も聞いた気がするけど、あいつにだけは絶対会いたく無かった。
あんな戯れ言、二度と聞きたくない。
部屋に結界を張っていたから、誰も入っては来られない。
自分だけの聖域で、俺はただ虚ろに過ごした。
だけど、あの「疼き」がまた襲ってきた。
そんなとき、どういうわけかベッドの下に転がりこんでいた携帯が、碧く光っているのが目に入った。
手にとると、メールが二十七件。
「うっぜぇ…誰だよ…」
そう呟きながら開いてみると、ほぼ全部カブトからだった。
今日という日にちを確認すると、あいつと会う約束の日をとうに3日過ぎていた。
『今夜零時に、初めて会った場所』
そうメールを送り、シャワーに入って着替えをして、俺は部屋を後にした。
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