01

2月14日はバレンタイン。
上陸した島では彼方此方からチョコレートの香り。
甘いもの苦手な俺には地獄だが、甘いもの好きなユースタス屋には天国なんだろう。


紆余曲折あったが恋人と呼ばれる間柄になって肉体関係も結びつつ、殴り殺し合いもするが良い関係(だと思う)。
初めてのバレンタインはチョコレートをあげたいと思う、が。

無駄にあると自覚する変なプライドが邪魔をする。
女なら何も考えずに「ハイ、チョコ」とやれるんだろうが、この見た目で同じことをやると思うと気持ち悪い事この上ない。

しかし好いた奴にはあげたいと思う欲求(乙女心とも云う)は在るわけで。
甘ったるい香りに我慢しつつ、それなりの値段のチョコレートを一箱購入した。









チョコレートも購入して船に戻ると、此処でも強烈なチョコレート臭に包まれる。思わず自室に駆け込むと、見慣れた赤が居た。

「ようトラファルガー、邪魔してる」
「邪魔するなら帰れ」
「・・・。」
「・・・。」

やってしまった。いつもこれだ。可愛げも糞もない。

「…いつも通りだな。こっち来い」
「俺に命令するな…っうわ!」

少し近づいたら思いっきり腕を引っ張られ、ユースタス屋の胸にダイブした。ぶつけた鼻が痛い。

「ユースタス屋、鼻痛いんだけど・・・んぐっ?!」

上を向かされて気付いた時にはユースタス屋からの深いキス。
近すぎてぼやける視界でユースタス屋の赤い目と合った。その瞬間にビリビリと電気が走ったような感覚が背中を駆け巡って思わず震えた。

「・・・ん!っふ・・・んー!!!」

長すぎて息苦しくなってユースタス屋の胸を叩く。

「・・・ふぁっ・・・はぁ・・・殺す、気か!!」
「相変わらず息継ぎ下手だな、テメェ」
「・・・うる、さい・・・はぁ・・・」
「今日はバレンタインだろ?」
「だな。チョコは買って来た」
「さんきゅ」







結局そのままベッドになだれ込んで、チョコを食べたのは15日の昼で。
俺は腰が立たなくてベッドの住人になった。
そんな俺を愛おしそうに労わる様に撫でるユースタス屋が居たから、今回は怒らないでおこうと思う。



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かなり遅刻したバレンタインSS!大変お待たせしました!!!!!
R18だぁぁぁ(-"-)と言ってた割にはR15くらいに収まりました。
そのうちヤってるだけのSSでも書くか・・・。(ぉ)

大遅刻しましたがこちらフリー配布とさせて頂きます。
期限は2012/02/24〜3/31ですー。
駄文を持って帰って飾って下さる女神様がいらっしゃったら、サイト名&管理人名を記述しておいてもらえると助かります。

報告は任意ですが、サイトURLあったら遊びに行っちゃいます!


読んで頂いてありがとうございました!   2012.02.24





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