02

【10月4日】

ドフラミンゴから届いた医学書と今まで愛読していた医学書を本棚に入れ替え、更に仕分けしていらないものは処分した。
うっかり読み耽りそうになるのをペンギンに窘められつつ、ベポに「入れ替えてからゆっくり読んで」とお願いされたら入れ替えを頑張るしかなかった。とことんベポに甘いが、あのもふもふと瞳でお願いされたら断れる奴はいねぇだろ・・・。
すでに入れ替え初めて二日目だ。粗方片付いたので後をペンギン・シャチ・ベポに頼み、俺は食堂でコーヒーを飲みつつ早速医学書に没頭「船長、お客さんっすー!」
・・・マジ、バラす。(怒)




「・・・で?」

まさかの来客にバラす訳にもいかず、だからと言って歓迎することもできず。

「土産を直接持って行ったほうが運気が上がると出たんでな・・・。」
「北の海の酒が手に入ったんだ・・・良い物だったし直接持ってきたら」
「「鉢合わせたから一緒に来た」」

よりによってバジル屋とドレーク屋が一緒に来た。手土産持って。ありえねぇ…。
皮肉ってやったら「北の海出身の船長同士、たまにはいいだろう」と丸めこまれ・・・バジル屋に至っては「断ったら死相が云々」と本気か嘘か真顔で言いだしたもんだから、茶を持ってきたシャチが受け取ってくれと泣きながら縋りついてきた。
受け取りたくはなかったが、すでに茶を飲んでる二人を追い返すことも出来なくて結局は三人で故郷の話で盛り上がってしまった。
暫く他愛無い話で懐かしんでいたが、酒の話になって直ぐにドレーク屋が木箱を取り出した。

「最初に言ったと思うが、良い酒が入ってな。ヴィンテージ物だから良いだろうし、誕生日当日に開けるといい」
「へぇ…くれるってんなら有り難く貰っておく」
「・・・俺からはこれを」
「・・・や、何で藁人形・・・こんなもん使わねぇよ…」
「おいトラファルガー・・・裏向けろ・・・」

藁人形の背中を正面から見れる位置にいるドレーク屋の顔が引き攣っている。何気に枕に近いデカさなのでコーヒーを零さない様に藁人形をひっくり返す。
背中に「ユースタス・"キャプテン"キッド」と書かれたタグが首輪よろしくぶら下がっていた。

「・・・バジル屋・・・?」
「ユースタスの髪が入ってる。喧嘩でもしたら使うが良い」
「使わねぇよ!!!逆に呪われそうだ!!」
「・・・勿体ないな」
「ホーキンス、トラファルガーは初心者だから呪術は無理だろう・・・」

ドレーク屋が何かフォローみたいなものを入れているが、顔が引き攣っている。俺も引き攣ってるだろ…。

「ふむ・・・ならば抱き枕にでもするが良い。それを返されると「「運気下がるのか」」・・・そうだ」

抱き枕にもしたくないが、何だか捨てづらい。捨てるのが何か怖い。(呪われそうで)
だからと言ってクルーにも渡せないので部屋のどこかに仕舞っておこう。うんそうしよう・・・。










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