ヒビキとシルバー 06/15(Wed) ※なんだか変な文 ※いつもよりほもくさい 「シルバー」 「なんだ」 返事があるって素晴らしいよね。シルバーは愛想がないから、最初は本当にシカトか、素っ気無い返事しか無かった。 最近はちゃんと返事してくれて、その度に僕の口の端はゆるゆると上を向く。 「シルバー」 「だからなんだ」 ああでも、返事してくれるのはいいんだけれど、こっちを向いてくれないかなぁ。 いま、シルバーは読書してて、斜め向こう側を向いちゃってるのだ。僕の方に斜めの背中があって、横顔は赤い髪に遮られて見えない。 常に鋭い眼光を灯すあかがね色の瞳も、今はよく見えない。 なんだろうね。もやもやするよ。どうしてこっちを向かないのかな。 とくんとくん。 あれ、これは何の音? ああ、そうか。 「シルバー」 「…だから、さっきからお前は、」 「すき」 「……」 |