12

「名前ちゃんさー最近どうよ??」

ここに勤務して早くも4年目である。そろそろ転勤願いを出すようにと本社からもお達しが来ているのだけれど、そうは言ってもなかなか決められない。
ここ数日はその事でずっと頭を悩ませていた。
そんな時に店長から声を掛けられたので、流石に”仕事に身が入ってない!”と怒られるかもしれないなぁなんて思いながら返事をした。

「へ?!どうって…??」

「ほら、ゼットン君だよ。うまく行ってる??」

「え、ええまあ相変わらずですけど……どうしてです??」

想定していた内容と違ったので完全に拍子抜けである。
そうだった!!うちの店長こういう人だった!!!

「ん?いやぁまあ、ね。彼も就活で忙しそうだなぁと思って。」

「そうですね。」

「まあ深い意味はないよ!!ただまあ……楽しみだなぁと思ってさ」

店長はニヤニヤした表情のまま意味深な言葉を放った。
いや、だからなんなの店長。怒るよ??

「はぁ……。」

そのあとは何を聞いてもはぐらかされてしまい、結局店長が何を言いたかったのか分からないまま、私がただモヤモヤしただけでその日の仕事が終わった。
え?!?ほんとなんなの???


prev next
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -