▼01 ある日、ある時、ある世界でのお話。 とある街のとある高校に仲のいい二人の少年がいた。二人とも金色の髪に青い目をしていた。片方は頭にヘアピンを、もう片方は頭に包帯を巻いていた。 ヘアピンの男の名は藤井砕牙(フジイサイガ)。生徒会会計を務めていて、明るく人当たりの良い阿呆である。 包帯の男の名は五十嵐海斗(イガラシカイト)。図書委員を務める真面目な男で、いつも飴を食べている。 そんな二人は高校1年の時からの仲良しで、いつも一緒に行動している。 そして彼らと仲のいいのが双子の如月姉妹である。 彼女たちは一学年下の2年生で、顔のサイドをみつ編みにしている姉の如月椎名(キサラギシイナ)は保健委員を務める温和で大人びた少女。 頭の上の方で少しだけ二本結びにしている妹の如月伊月(キサラギイツキ)は、生徒会書記を務めているにもかかわらず字が下手で、なかなかに子供っぽい少女である。 彼女たち2人と彼ら2人、その4人組はよくつるんでいて校内でも有名であった。 文武両道、眉目秀麗。仏日ハーフで王子様と呼ばれたりなんだりしてる無自覚タラシ、藤井砕牙。 そんな砕牙をいともたやすくあしらう自称一般人な見た目不良なツッコミ、五十嵐海斗。 優しい笑顔は校内一の癒し系と謳われる保健室の天然天使、如月椎名。 椎名と瓜二つの容姿に真逆でうざいくらい元気いっぱいな無邪気などじっ娘、如月伊月。 ……そんなちぐはぐな4人が一緒にいれば、まぁ…いやでも目立つというわけです。 さて、そんな4人の学園生活を覗いてみようではありませんか。 彼らの通う鈴音高校、通称鈴高。そこから始まる物語を。 |