ひと夏のマーメイド

 



アンが抱きしめる腕をきゅっと強め、ルイはそれを無言の肯定と察して、そのままアンを抱き上げた。


そして、臍が隠れるほどの深さのある場所まで行くと、アンを降ろし、お尻を包み込むように両手を添えた。










「アン、片脚抜いて」









水着に指を引っ掛け、ルイがずり下ろす。

アンは耳の先まで真っ赤に染め、ただ黙ってルイにしがみつきながら、言われた通りにする。



抜いた片脚をそのままルイに抱え上げられて、細くて長いルイの指が秘部を掠めた。









「っ、あ…!」








「…すごい濡れてる。水の中なのに、分かっちゃうよ…アン、感じてるの?」









ルイの指が、擦るように前後に滑り、故意か否か時折掠める秘められた突起への刺激が、アンの腰をびくびくと揺らす。









「……指、簡単に入っちゃった」







「っ、や…言わないで…!」







「やだ。…すごい、締めつけてくるよ。早く入りたい…アンの中」









ルイの指がアンの中に埋められ、掻き回す。

加えて、脚を持ち上げがっしり抱え込む腕と、耳に寄せられる唇からこぼれ落ちる熱い吐息が、逃れられない快感となってアンを確実に追い込んでいく。









「…いい?」







「…うん…。っ、きて、ルイ。ルイが欲しい」









アンの声を合図に、ルイはアンに自身をぐ…っと挿し込んだ。









「ん、ああ…っ!」







「…っ、は……」









二人の吐息が絡み合う。





沈みかけた夕陽が、二人をシルエットとして映し出していた。

人通りの少ない場所とは言え、もしも誰かが通りすがったとしても…二人の周りを不自然な波がたゆたうことには気づかないはず…。










「あ、…ん…っ、ルイ…って、たまに…っすご、く、大胆…っ」









ルイに揺さぶられながら、アンがとろけた笑顔で言う。

その表情に、身体の奥深くにぶわっと何かが込み上げ、ルイはたまらず強く深く、そして速く、アンを突き上げる。








「…アンが、煽る…から、だよ…。こんな自分に、自分でも…、っ…驚いてる」










切なげに眉を寄せるルイが、瞳に確かな熱を湛えてアンを射抜くように見つめる。


不意に、ルイは強引にアンのもう一方の脚も持ち上げて抱え込んだ。








「…っ…!」







途端により深くなる快感に、アンは全身の力が抜けそうになりながらも、必死にルイにしがみつく。

抱え込まれた両脚をルイの腰に巻きつけるようにして絡めた。



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