※会話文




「暑い!暑すぎる!溶ける!死ぬ!」


「そんなん言うたって夏やから暑いのは当たり前やろ。」


「にしてもこれは暑すぎるだろ。」


「本当、先輩の言う通り溶けちゃいそうですもんね。」


「こんな暑い中テニスするなんてバカじゃないの?」


「バカとか言うなよ。」


「年々暑さ増してない?なんでよこれ。」


「地球温暖化やろ。これから先どんどん暑くなっていくんちゃう?」


「何年か先には日本も東南アジアのような亜熱帯気候になるんじゃないかって言われてますよね。」


「ええー。やだよそんなの。」


「でもでもそうなったら日本でもバナナたくさん作れるんじゃね?」


「だったらどうなんだよ。そんなの全然嬉しくねぇよ。」


「岳人、暑苦しからアホなこと言わんと大人しくしとき。」


「クソクソ!なんだよ!侑士の髪の毛の方がよっぽど暑苦しいぜ。」


「確かに暑苦しいわ。その髪。暑くないの?」


「別に暑くないわ。名前やって髪の毛長いやん。」


「そうだけどあたしは暑いからポニーテールにしてるもん。」


「侑士より名前の方が髪長いけど涼しそうでいいよな。」


「それに名前先輩ポニーテールよく似合いますもんね。」


「ありがとう!後で長太郎のポカリ、粉の量多めに作ってあげるー!」


「ありがとうございます!」


「鳳だけずりぃよ。」


「おかっぱ岳ちゃんには後でお皿に水かけてあげるから。」


「なんだよそれー。俺カッパじゃねぇし!」



「おい、お前ら何ぐだぐだしてやがる。そろそろ練習再開するぞ。名前もさっさと仕事に戻れ。」


「えー。」


「新しいボール200球追加しとけ。」


「はあ!?なんでよりによって今?やだやだ!重いもん暑いもん面倒くさいもん。」


「面倒くさいじゃねぇよ。」


「跡部って人使い荒いよね。まあしょうがないか。生まれたときから身の回りのことは他の人がなんでもやってくれる御坊っちゃま育ちだもんね。こんなに暑いっていうのにあんたは冷たいよ。氷のように冷たいよ。そりゃそうか。氷帝のキング、氷の帝王だもんね!」


「おいおい名前、滅茶苦茶言うやんか。見てみ跡部、凍り付いとるで。」


「だってそうじゃんか!こんな暑いのにさ!」


「……確かにこんなに暑い中お前に重労働を科すのはあんまりだな。」


「そうだよ。やっとわかったか。」


「ああ。悪かった。」


「どうしたんだよ跡部。やけに素直じゃねぇか。」


「そりゃあ名前にあんなこと言われたらそうなるわ。」


「うんうん。反省してるならよろしい。ではその反省ついでにアイスを持って参れ。」


「調子に乗るな。それとこれとは別だ。」


「えー。」


「ボール500球追加するか?」


「ゴメンナサイ。」






title:さよならシャンソン
次の休憩時には大量のアイスを用意してくれていた跡部なのでした。

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