「楽しみだなー。ふふっ。」

飯を食うだけなのになんでそんなに楽しそうなんだ。わかんねぇ。部活が終わってから色々仕事を片付けてたらすっかり日が暮れちまって気が付いたら残ってたのは俺と名前だけだった。さすがに一人で帰すのも気が引けるしこいつが腹減ったって言うもんだから家に送りついでに一緒に飯を食いに行くことにした。もちろん俺様の車で。

「何食べさせてくれるの?」

「お前は何が食べてぇんだ。」

「うーんとね。…お寿司!」

「おい。寿司屋に向かえ。」

「やった!」

寿司を食えるのがそんなに嬉しいのか。庶民にとっちゃ寿司は特別なもんなんだな。

「楽しそうだな。」

「だって跡部と一緒にご飯なんて嬉しいじゃん。」

そしてまた「ふふっ」と笑う。俺様と一緒だから楽しいってことか。可愛いこと言うじゃねぇか。今まで意識したことはなかったがこいつといるとなんだか楽しい気分になる。興味の無いやつを飯に誘うほど俺様も暇じゃねぇ。ということはこれから俺様の中で何かが変わるかもしれねぇってことか。なるほど。楽しみじゃねぇの。

「跡部どうしたの?にやにやしちゃって。何かいいことでもあったの?」

「これからな。」

「これから?」

「お前もそのうちわかる。」

「ふーん。じゃあ楽しみにしとく。」

「あぁ。」



20140924
きっとこれから進展するでしょう。

title:スイミー

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