ずっと傍に居て
ずっと同じ時を過ごしてきて
私はようやくあなたを好きだと
気づきました
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「はじめちゃん!
今日の腕相撲大会、負けた方がジュース奢りだからね!」
幼馴染みにそう言うと彼はにやりと笑った
「お前が俺に勝てるわけないだろ」
彼はブリックパックのジュースに口をつけている
私も手元のご飯を口に運ぶと、にやり顔を返した
「今回めっちゃ筋トレしたから!今度こそ勝つし!」
腕の力こぶを見せると、鼻で笑ったのは徹だった
「男でも岩ちゃんに勝てるヤツ見たことないけど?
真琴じゃ無理じゃん?」
そんな簡単な挑発に、私はイラッとした
「勝つ気だし。徹じゃお話にならないもん」
そう言ってやる
一緒に食事をしていた後輩達は苦笑を漏らしていた
「吉野先輩、見た目は可愛いのに……」
残念な物を見るような目を、向けないで欲しい
「及川先輩も吉野先輩も、口を閉じてりゃ美男美女カップルだって有名なのに」
そんな事を言う後輩に私は激しく抗議した
「すっごく失礼!
てか、徹とカップルって方が特にヤダ!」
苦虫を噛み潰した様な顔をしながら言えば
徹もまた、不服そうな顔をしている
「ひどい!良好な関係を築こうよ!」
そう言いつつ迫る徹を、はじめちゃんが制してくれた
「うるせーぞ、クソ及川!
真琴に迫ってんじゃねーよ!」
はじめちゃんの右ストレートが、
見事に徹の腹に決まり
それを見て、私は満足して食事を進めた