「二人の答え」の続編です

お先に上記の物語を読む事をお勧めします




アナタからのさよなら

あの日以来私は

アナタの事しか考えていませんでした

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

今日は月曜日で部活はオフ

あれ以来私は部活をがむしゃらに頑張った

選手のみんなから心配される程に

そして昨日、中学時代からの友達である金田一が痺れを切らし

「お前、何があったんだよ?

まるで何も考えたくないみたいに頑張りやがって」

捕まってそんな事を言われた

部活が終わって片付けの最中の事だった

周りのみんなも聞こえているのかこちらに注目が集まっている

「何もないよ?変だった?」

私は精一杯の作り笑いをして答えたが、彼の眉間にはより深い皺ができた

「言いたくねえか?」

わかってるよ

勇が心配してる事は

でもね、言ったらきっと涙が止まらなくなる

優しい勇はきっと悲しい顔をする

「そうだね。聞かないでくれると嬉しいかな」

やはり私は作り笑いをするしかなかった

彼は一瞬悲しい顔をしたけど、次の瞬間はいつも通り

「そうだ。明日、暇か?スポーツショップ行こうと思ってんだけど」

そんな彼の優しさが痛くて、でも嬉しかった

「行こう行こう!丁度暇だった!」

心の傷はまだ深い

それでも前より落ち着いた

そんな気がした

「おい、行くぞ真琴」

昨日の事を思い出していたらいつの間にか放課後

迎えに来た勇が、私の机の前に立っていた

「うん!行こっ!」

私は慌てて鞄を手に持つと二人で教室を後にした




「見て見て!あそこのクレープ美味しそう」

スポーツショップに行くと、勇のお目当てはすぐ見つかり

私たちは時間を持て余していた

そのまま帰ろうとしない所を見ると

気を遣っているのだろう

申し訳ないなと思いつつ、その優しさに救われた

独りにされたらきっと思い出してしまう

探してしまうだろう

彼の背中を

「しょーがねーな。食ったらウチでゲーム付き合えよ」

彼は私の頭をポンッと叩くと、クレープ屋を見て目を見開いた

私もそちらに目を向けると、今一番見たくない人が目に入った

「……飛雄」

今でも愛しいあなたと、その横で可愛らしくしている女の子

髪を横にちょこんと結んでいて、仲が良さそうに隣を並んで歩いている

私の声に気づいたのか彼等はこちらを見た

そして飛雄は驚いた顔をして口を開けている




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